第20Q ページ21
杏「どうしたんだよ赤司」
赤司「うるさい杏」
もう学校から少し離れた所まで来た。
そんな足早になんなくても...と思うが、赤司が私の前で手を引いているので表情が伺えない。
今不機嫌な状態にあるのはたしかだと思うから、それを更に不機嫌にする事は避けたい。
杏「...もしかして赤司、真ちゃんにジェラシーでもしてんの?私達が仲良いから」
赤司「.....今まで緑間みたいに特定の奴と仲良くなった事なんてなかったじゃないか」
図星らしい赤司は前を向いたまま言う。
声が若干不機嫌気味だ。
杏「あれ、そんな事?赤司は背だけじゃなくて器も小さいのか、ダメな男だな!」
赤司「オレにとっては重要な事なんだよバカ」
ようやく私の方を見る赤司。
口がへの字になっている。
いつもだったらまず背が低いという事を否定するのに、それをしない。
それほど余裕が無いのか。
杏「ははっ、もし私が真ちゃんを好きになったとしても、1番大切なのは赤司だよ」
赤司「!」
杏「当たり前じゃん、何年一緒にいると思ってんの?」
驚いてるけど、真ちゃんなんて赤司の言う通り会って数日の人間だし。
まだまだ私の中では赤司の存在が大きいよ。
赤司「...オレもだよ、杏。もしオレに恋人ができたとしても、1番大切なのは杏だから」
杏「キャー赤司の恋人に殺されちゃうわー」
頭の後ろで腕を組んで言う。
そんな私を見てクスっ笑う赤司。
うん、いつも通りだ。
やっぱ赤司は余裕アリアリじゃないとね。
赤司「(.....緑間が杏を好きになって、オレが杏を好きにならないとは限らないけどね)」
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作者名:ふーき | 作成日時:2017年4月24日 18時