再会 O8 ページ8
.
そのまままた車は走り出し予想通り最終的には晴の家に到着した。
その間、一緒の空間に居て挨拶をしないわけにもいかないので軽く自分の自己紹介も済ませる。
紺 「 い、一条スウィートメーカー!? 」
そんな驚く程じゃないのに2人は謝罪をしてくるくらい驚いていた。
大袈裟だなぁ………
.
晴 「 お前はこっちだ 」
あの二人を広間に置いて私は晴に引っ張られ、されるがまま。
………ほんと、横暴な所は変わってないんだから。
.
『 何でタキシード、』
着替え終わった晴を私はどれほど冷たい目で見ているだろうか。
悪いけど毎度毎度の晴のセンスには少し疑う。
晴 「 うるせぇな、これが俺の普段着だ 」
『 あっそー 』
髪もキッチリセットさせて学校とはまるで雰囲気が違う。
音さんがいるからって張り切ってるのバレバレ。
思わずそんな晴に笑みが零れた。
晴 「 何呑気に笑ってんだよ、お前も着ろ 」
そう言われ、私の手元には胸元がガッツリ開いた丈の長いキラキラな赤いドレスが。
大きくため息をつく。
『 あのね〜晴。
ダンスパーティーじゃないんだから、 』
貴方は一体何が目的なのかと言いたくなる程普通じゃない服装。
何故私まで貴方の仮装に付き合わないといけないの……
晴 「 ごちゃごちゃ言うな、早く着ろ 」
『 やだ 』
晴 「 着ろ 」
『 やだ 』
晴 「 着ろ!! 」
『 嫌だって! 』
こんなやり取りを20回くらいした結果。
『 どれにしよー 』
晴 「 …俺はこれが良かったのに 」
晴のお母様のであろうクローゼットを漁る。
その中から自分の好みのものを選ぶことに。
.
『 晴、終わったよ 』
彼もだけど下にいる彼女達もあまり待たせるのも悪いのでとにかく急ぎ足で選んだ服。
上が青の淡いブラウスで下が花柄の白いスカートに少し高さのあるヒール。
品のある服装で全体的に見て露出は少なめ。
髪はほんの少しだけ緩く巻いてもらった。
晴 「 ん、行くぞ 」
私の姿を見て一言も言葉を零さず扉に向かう。
ふと後ろから見えた彼の耳は少し赤みがかっていた。
.
1655人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆんまる。 x他1人 | 作成日時:2018年4月19日 18時