再会 ３４ ページ34
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そこら辺にあった椅子に座りながらスマホを弄っていた健人くんが急に立ち上がって不思議そうに私たちの方に寄ってきた。
そっか、健人くんは知らないもんね。
彼とはアメリカで会ったから、私の日本での人間関係なんて分かるはずがない。
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天 「 健人さん！こんにちは 」
健 「 天馬じゃん。何、デート？ 」
そういえば2人って………
心做しか親しそうに話す彼らは、
生徒会長と副会長辺りか。
悪戯に笑って二人を揶揄う彼。
デートって……
………まあ、そこに関しては私も気になるけど。
天 「 ……そんなんじゃないですよ、ただのお出かけです 」
私の顔をチラリと覗く天馬。
お出かけ、ってそれがデートでしょ。
天馬は相変わらず謙虚だなぁ。
天 「 ………健人さんは、何を？」
少し遠慮がちに聞いてくるあたり、
天馬なりの礼儀だろう。
そんな天馬を見据えて天使のように微笑む健人くん。
健 「 ……じゃあ、"デート"とでも言っとくかな 」
若干の濁しはしたもののほぼ言っているようなもの。
……それ言う必要ある？！
なんだか恥ずかしくなって俯いた。
天 「 ……そうですか。では楽しんでください 」
そう言って他の所にいってしまった。
"デート"
楽しそうに話す2人を見てその言葉がぴったりだと思った。
健 「 あ、それで決まった？？どの服がいいか 」
『 ああ、それが、どれが良いかよく分かんなくて…… 』
健 「 んー、やっぱそっか。
じゃあ、俺が選んでも良いかな？」
『 お願いします… 』
結局こうなってしまう。
いや、自分にはセンスが無いからこうなった方が1番良いんだろうけど。
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天 「 ……デート、か 」
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作者名：ゆんまる。 x他1人 | 作成日時：2018年4月19日 18時
