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再会 27 ページ27

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『 あの、ここは? 』


道明寺、と書かれた表札。
……まあ、何となく察した。



晴 「 いつもは一人で来るんだがな、今日は特別だぞ 」


『 はぁ、』


来たいなんて私一言言ってないんだけど……





晴 「 ほら、見ろ。道明寺邸だぞ 」


自分の家でもないのに誇らしげに紹介する晴はいつもよりご機嫌な様。



『 そりゃ、見れば分かるけどさ 』


晴 「 今の俺があるのは道明寺さんのおかげだ
あの方みたいになりたくてC5を、」


『 あの、』


そんな事ずっと前から知ってるし。
なんてこと言えるわけもなく……




『 何で私をここに、』


晴 「 は?だってお前道明寺さんに憧れてんだろ?」


『 いや、私はそんなんじゃ… 』


晴 「 おいおいおいおいっ、30秒前までの俺の盛り上がりを返せ!!」


『 勝手に盛り上がってただけじゃん! 』


人の話も聞かないでこんな所まで連れてこられた私の気持ちも考えて欲しい。




晴 「 俺の特別な場所なのにっ 」


『 一人でよく来るってことはアイドルの出待ちみたいな? 』


晴 「 ちげえよ!ここに来て決意し直すんだよ 」


『 決意? 』


晴 『 決意。』



何の決意をするというのだ。
そこまで必死だとなんだか可愛く思えてしまう。






「 ちょっと!退いとくれ、こんな所に突っ立ってると邪魔だよ!」


横を見れば、杖をついたおばあさん。
ど、どなたですか??




『 すみません… 』


とりあえず謝っておいた。
私飛び火食らってるんだけど……




晴 「 おい、婆さん。この家に何の用だ 」


晴は悪びれることもなくそのおばあさんに反抗。

…………馬鹿だ。




晴 「 ここはな、あの有名な 」


「 道明寺邸だろぉ?

わたしゃね、ここのメイド頭だよ! 」


晴 「 ああ、そう。ここは道明寺さんの… 」


『 晴? 』


急に喋らなくなって固まる晴は絶望的な顔をして瞬時に土下座をした。


び、びっくりした……





晴 「 大変失礼致しました…!!俺っ、英徳学園の2年生神楽木晴と申します、!」


おばあさんは納得したように杖をついて歩き出す。



晴 「 道明寺さんの様な男になる為、日々精進させてもらってます…!! 」


『 っほら!もう行こ!!』


人前で道明寺さん愛出さないでよ、恥ずかしい………





「 ああ!折角だ、茶でも飲んでくかい? 」


帰ろうとした矢先、そんなことを言われ二人揃って、だらしなく声を零した。



何この展開!?



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作者名:ゆんまる。 x他1人 | 作成日時:2018年4月19日 18時

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