再会 12 ページ12
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紺 「 あっ、あの、ぜ、全部……弁償しますっ……お洋服も、お皿もっ…… 」
晴 「 100万 」
紺 「 ……えっ 」
晴 「 オーダーメイドのタキシードとシャツ。
靴も合わせるとざっとそんなもんだな。
大蔵陶芸の限定物の皿。
…………加藤。セットで揃え直すといくらだ? 」
「 はいっ、大体……1000万、程かと 」
紺 「 えっ? 」
『 はぁ、』
………あーもう。
くだらない、くだらない。
帰ってきた自分が馬鹿馬鹿しい。
晴をちょっと見直してたあの時の私をぶん殴ってやりたい。
晴 「 アンタに払えんの?
………払えないよなぁ? 」
紺 「 すぐには……、
っでも!ちょっとずつでも、必ず……!! 」
晴 「 ふはっはっは!!
………はァ?何百年かかんだよそれ。」
晴は先程紺野さんがハンカチを取り出す際に落とした紙のような物を拾った。
晴 「 こんなもんせこせこ貯めてる庶民のくせによぉ 」
残酷に言い捨てた晴はそれを捨てる。
…………凄いイライラする。今の晴見てると。
晴 「 浮かれちまったんだよなぁー
庶民の世界とはあまりにもかけ離れすぎてて。
まあある意味同情するぜ?お前だって好き好んで庶民の家に生まれてきたわけじゃねえだろうし 」
音 「 ………… 」
音さんが歩き出したと同時に私も立ち上がる。
思わず唇を噛み締めた。
晴 「 ……安心しろ。弁償しろなんて言わねえよ。
お前は江戸川の友達だからなぁ。今回は特別だ。
俺は心が広いんだ。せせこましい庶民とは違ってなぁ?
…………それに、Aも初対面のお前を庇ってやってる。わざとじゃないんだからそんな怒んな、ってな?有難く思え 」
晴 「 まあ、ただの同情だろうけどな 」
ふっと鼻で笑った晴を見てもう私の中で何かが切れる。
肉の塊のような物を持って向かってくる音さんを止めるように背を向ける。
______っ
.
晴 「 っ、」
大きく響いた皮膚と皮膚がぶつかる音。
…………晴を叩いたのは2回目だ。
「 っ大丈夫ですか!? 」
晴 「 …………はっ? 」
『 ………ふざけないで 』
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作者名:ゆんまる。 x他1人 | 作成日時:2018年4月19日 18時