仕返し ページ41
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「な、なにするんですかっ」
おでこを両手で押さえて、湯気でも出そうなくらい真っ赤っかになっている彼女。
「何って、パソコンばっかり見てるからさ、休憩した方がいいんじゃないかと思って」
「これ休憩になると思いますか…！？」
んー、なるんじゃないかな。少なくとも、俺は超満足。
奥手だ奥手だと言われる俺だけど、彼女の前では抑えられない。
今にも抱きしめて、もっとその可愛い反応を確かめたい。
けど、もうさすがにこれ以上やると3日は口を聞いてくれなくなりそうだから、やめとこ。
「明日何してんの？」
「デートです」
「…は？」
カタカタとタイピングの音だけが部屋に響いて、一気に静寂が訪れた。
「…誰と？」
「さあ、誰でしょ」
秘密〜とおどけて見せる彼女とは反対に、俺は気が気じゃない。
彼女は俺のものになったわけじゃない。誰か他の男とデートする可能性も、ある。
彼女の頬を赤らめさせて、若干舞い上がっていた自分の気持ちは一気に急降下した。
何て言っていいのか分からず、床を見つめていると、不意に彼女が立ち上がって。
そのまま、俺の額に口付けた。
「……仕返し」
……やられた。
恥ずかしい。
まじで照れる。
もう、その腕を掴んで抱きしめたい。
抱きしめて、小さい身体を腕いっぱいに。
「石川さん顔真っ赤」
「…お互い様ね」
彼女の言動には、本当に一喜一憂させられる。
一応スポーツマンなのに、なんかそれが情けない。
「…明日、誰とデート？」
「この前会場で仲良くなったイタリア人」
「…………男？」
彼女が逃げてしまわないように、今度は回答をもらえるように。
その細い腕をギュッと掴んで問いかけてみると。
「ふふ、女性です」
石川さんヤキモチ〜？とコロコロ笑っている。
「ヤキモチだよ」なんて素直なことは言えないから、そのまま腕を引いて俺の腕の中に閉じ込めてしまった。
「…石川さん、」
「ちょっとだけ」
俺、こんなにアピールしてさ、バカみたいでしょ？
でもAちゃんも悪いから。
俺の背中に回された細い腕の暖かさが、俺をもっと大胆に、自意識過剰にさせんだよね。
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〇〇(プロフ) - いつもお話読ませて頂いてありがとうございます。ドキドキハラハラしますね。楽しみです。 (4月23日 11時) (
レス) @page41 id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
Yajirushi.(プロフ) - 〇〇さん» 読んでいただきありがとうございます（ ; ; ）更新速度が遅く、申し訳ありません。楽しんでいただけますと幸いです！ (4月6日 23時) (レス) @page33 id: 475853de31 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - とてもおもしろいです。続きが気になります！ (4月5日 20時) (レス) id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yajirushi. | 作成日時：2024年3月3日 0時
