気になる人？ ページ37
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おでこをくっつけると、Aちゃんの身体は一気に力が入ったみたいだった。
「俺、言ったよね
Aちゃんが好きなんだよね」
彼女の緊張をほぐすように、後頭部に当てた手で髪を撫でる。
「…は、はい」
「だから、嫌」
「え？」
「嫌なの。わかるじゃん」
我ながら、子供だと思う。
ただ嫌だ。
Aちゃんが他のやつに笑いかけるのも、他のやつと出かけるのも。
手を繋いだり、抱きしめたり、されたくない。
いやだ。絶対、やだ。
そんな単純な思考を吐露すると、Aちゃんは俺から勢いよく離れ、じっとこっちを見つめた。
「石川さん」
「はい」
「もしかして_________」
"嫉妬？"
その2文字に突然顔が熱くなる。
自分で意識するのと、好きな人本人に言われるのは段違い。
めちゃめちゃ恥ずかしいし、なにこれ。出口どこ。
見られたくなくて俯くと、くすくすと笑う声が聞こえる。
「嫉妬だ〜」と肩を指でツンツンしてくる彼女。
形勢逆転？
「あー、もー、そうだよ、悪い？」
「おお〜次は開き直りだ」
もう耐えらんない。
コップを机に置いて立ちあがろうとすると、小さい腕に引っ張られてまた座らせられる。
顔をグッと掴まれて、Aちゃんと視線がぶつかった。
「嫉妬？」
「………ソウデスー」
「ええ〜〜…………かわいい！なにそれ！」
いや、俺が言いたいのそういうことじゃないから。
めちゃめちゃはしゃいでるけどさ、わかってんの？
俺がむくれてるのがわかったのか、ごめんごめんと肩を叩くAちゃん。
近くにあったブランケットを畳み直すフリしてるけど、ニヤついてんのバレてるからね。
「行かないですよ」
「…え？」
「誘われたし、連絡も来たけど。行かない」
「なんで？」
「知ってるじゃないですか、私がイタリアのことなーんにも知らないの」
確かに、Aちゃんは本当にイタリアに観光に来たのかってレベルの知識しか持ってない。
妹さんのために来たのもあると思うけど、ほんとに何も知らない。
というかまず、方向音痴説がある。
「それに」と続けたAちゃんは俺から視線を外して。
「気になる人、いるし」
チラッと俺の方を見て、恥ずかしそうに膝を抱えた。
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〇〇(プロフ) - いつもお話読ませて頂いてありがとうございます。ドキドキハラハラしますね。楽しみです。 (4月23日 11時) (
レス) @page41 id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
Yajirushi.(プロフ) - 〇〇さん» 読んでいただきありがとうございます（ ; ; ）更新速度が遅く、申し訳ありません。楽しんでいただけますと幸いです！ (4月6日 23時) (レス) @page33 id: 475853de31 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - とてもおもしろいです。続きが気になります！ (4月5日 20時) (レス) id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yajirushi. | 作成日時：2024年3月3日 0時
