元気 ページ29
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目が覚めると、外はもう真っ暗になっていた。
Aちゃんはまだスヤスヤと眠っている。
気持ちよさそうだけど、そろそろ起こさなきゃ。何も食べてないみたいだし、体調崩すのは良くない。
「Aちゃん、起きて」
「ん〜」
「ほら、ご飯食べよ」
「んぅ〜……」
眠そうな彼女は、顔をスリスリと俺の胸に擦り付けている。
やっっっばいこの生き物。
あのさ、流石に無防備すぎるって。大丈夫なの。
隙ありすぎ。
って、それ俺に対して"何の感情もない"って証拠だったりして…
1人で色々考えて勝手にがっかりしていると、Aちゃんが俺の顔を見た。
「おはよ」
「…いしかわさん…？」
「そ、石川さん。よく寝てたね」
「……………エッ」
サーっと青ざめた顔をしたAちゃんは、すぐソファから飛び起きてしたり降りようとする。
と、バランスを崩して俺の方に倒れ込んできたから、しっかり抱き止めた。
「す、すすすすみませんっっっっ私、なんてことを…」
俺の腕から逃れながら、床に降りてそこで正座を始める彼女。
「大変お見苦しい姿を晒してしまいまして…」とか何とか言いながら項垂れている。
面白いから、ちょっと意地悪したくなっちゃった。
「いや〜、ね。すごい寝てたね」
「ハイ…」
「人の腕枕でね」
「ア、ハイ…」
「よだれなんか垂らしてさ」
「エッ」
急いで自分の口元を確認する彼女が可愛らしくて、「ごめんうそ」と種明かしをした。
「イシカワユウキ、サイテー」とかなんとか言ってる。
「でもよかった」
「へ、何がですか」
そりゃもちろん、Aちゃんのことを昨日より深く知ることができたから。
とか言えないけどさ。
「よし、ご飯食べよ。何も食べてないでしょ」
「はい、え、ちょっと、何が良かったんですか！？」
ワーワー言ってるAちゃんの腕を引きながら、無理やり俺の部屋へと連れ帰った。
とにかく、少し元気になったみたいで良かった。
もう少しだけ元気が出るように、飯作るからさ。
早くあの笑顔で笑って。
弱ったところも知れて、良かった。不謹慎かもだけど。
Aちゃんを元気にする方法も、知りたい。
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〇〇(プロフ) - いつもお話読ませて頂いてありがとうございます。ドキドキハラハラしますね。楽しみです。 (4月23日 11時) (
レス) @page41 id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
Yajirushi.(プロフ) - 〇〇さん» 読んでいただきありがとうございます（ ; ; ）更新速度が遅く、申し訳ありません。楽しんでいただけますと幸いです！ (4月6日 23時) (レス) @page33 id: 475853de31 (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - とてもおもしろいです。続きが気になります！ (4月5日 20時) (レス) id: 17708f6b5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yajirushi. | 作成日時：2024年3月3日 0時
