【ブルーロック】あなただけを見つめてる【糸師凛】

episode75 ページ26

『えっ、どうしてここに...？』


「勝ち上がってきた」


凪のその言葉を聞いて素直に嬉しかった。


『よかったぁ、よく頑張ったね』


「うん」


『でも他の人たちには誰が勝ち上がって来たか内緒だから潔くんたちには言えないや...』


「そんなルールあるんだ」



『そうなの』って苦笑いを返す。そしてあることに気がつく



『あっ、私今凪に潔くんが勝ち上がってること言っちゃた...！』


「ふはっ、それは別にいいんじゃない？俺は潔たちと戦って勝ち上がってること知ってるし」



そう言って凪がくすくすと笑う。こんな子供っぽい笑顔久しぶりに見た。



この笑顔はよく玲王と3人でいる時にしてたっけ...。そう考えるとすごく悲しくなった。




『そう...、だね』


「...どうしたの？」


『また、2人は笑い合えるよね』




私のその発言に凪は驚いた顔をして、何も言わなかった。
玲王の名前は出さなかったけれど凪には伝わったのだろう。



『2人が一緒に楽しそうにサッカーしてる姿大好きだよ。それにサポートするって約束したもん...』




ちょっとだけ前のことを思い出して悲しくなってしまい。段々と発する声が小さくなっていく。






「当たり前じゃん」






そう言って凪は優しく笑った。



















その笑顔に私は今までの不安が吹き飛んだ気がする。

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