【HQ!!】オカン組とシェアハウスしてみた

オカンその12 ページ13

｢告白はムードが大事......今の私の気持ちは本当に好きってわけじゃない......｣



ブツブツとノートにメモを取りながら歩く私は、外から見れば気持ち悪いだろう

実際、私が歩いてる周りにはちょっと距離を置いて歩く先輩や同期ばかりだ


しかし、その事はどうでもいい

一刻も早く恋の勉強を終らせて、菅原さんに再度アタックだ！



｢Aー！｣

｢おー五色｣



正面から五色が走ってきた

その姿は、飼い主に向かって嬉しそうに走ってくる犬のようだ


可愛い



｢スガワラさんとはどうだった？｣

｢うーん......｣

｢えっフラれちゃった！？｣

｢いやぁフラれたわけじゃ無いんだけど、OKもされてない｣

｢え？どういうこと？｣



ちょっと恥ずかしいが、昨日の出来事を話した

五色は最初こそはうんうんと頷きながら聞いてくれたが、途中から｢ん？うん？｣と疑問形で頷きはじめた


あらかた話し終わった頃、五色の顔は昨日のオカン組のようにげっそりとしていた



｢不思議だよね......ちゃんと告白したのに｣

｢え、いやぁ......えっと｣

｢なんか問題？｣

｢問題あり過ぎてどこからツッコメばいいのか｣



ガシガシとおかっぱ頭をかく五色

問題あり過ぎって......
五色までそんなこと言うのか

逆にどこがいけなくて、どうしたらいいかこと細かく教えて欲しいわ



｢昨日、生の女子の恋愛相談とか恥ずかしくて少し適当に流しちゃった俺も悪いけど｣

｢あっそうだったん？｣

｢でも、まぁ......それは告白って言わないと思うんだ｣

｢そうなのか......｣

｢俺が分かる限りのことは教えてあげるから、もう1回頑張ろ？｣

｢おう！そのつもりだぜ！｣



ニカッと私は笑った

それにつられて五色も笑う


お互いにハイタッチを交わし、お互いの講義に向かった

私はというものの、講義に全く集中出来ず教官に怒られてしまった




その事が夜久くんに知れ渡り、怒られるのは後の話

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