検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:51,970 hit

接し方No.15 ページ16

午後の練習開始
チラリと佐久早の方を向けば、『教えてくれる?』という目線を送ってきた

スッと反対の方向を向くと、瀬見と目が合う

が、いつもの様に変顔したりべーッと舌を出してみたり……なんて事はしない
お互いがほぼ同時に嫌な顔をし、目を逸らす

それにいち早く気づいた天童が、ドリンクを飲むフリをしながらコッチに近づいてきた



「また喧嘩かナ?」

「うるさい、関係ないでしょ」

「ま、いつもの事だもんネー」



ボトルを私に押し付けて、コートに入っていった

確かに、いつも一緒にいる3年生組は分かってると思うが私と瀬見の喧嘩は日常茶飯事だ
まぁ、1時間もすればいつものようにふざけ合ってるのを知ってるので、皆もそれ程までに大事にしない


だが、今日は1時間経っても瀬見と会話どころか、目すら合わせない
午後1番の休憩時間に皆が首を傾げているのがよく分かった

2年の白布と太一、1年の工でさえ『あれ?』と言っている

でも、そんな事は知らない
瀬見だって天童だって、皆嫌なら話しかけなければいい
なんで嫌いなのにむやみやたらに話しかける?



「Aちゃん」

「なに?」

「俺ら別にAちゃんの事、嫌いじゃないヨ?」

「は?」

「むしろ好き?というか……うーん」



再び私の前に現れた天童
そして突然、恥ずかしいことを言い出した
驚いて目を見開いていると、何かを感じたのか続けざまに言葉を繋ぐ



「もちろん、部員として友達として」

「え?え?」

「だから、俺らから嫌われてるなんて考えないで」



なんだ、そんな事か
天童もお人好しというか、何というか……

何か面白くて、思わず吹き出すと恥ずかしいことを言ったという事実に押しつぶされたのか、天童の頬はジワジワと赤くなっていった



「ありがとねー」

「ちょっと!棒読みだけど!?」



ま、不安は消えたから天童には感謝だね
絶対に言わないけど

接し方No.16→←接し方No.14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
73人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

堕天使☆(プロフ) - 変人です!さん» ありがとうございます!つ、疲れが消えた!?そこまで言ってくれて感激です!これからも頑張ります!! (2016年11月27日 8時) (レス) id: 160ac44d52 (このIDを非表示/違反報告)
変人です! - サイコーです!! 日々のストレス&疲れが、一気に消えました! これから、頑張ってください!! (2016年11月27日 1時) (レス) id: e23e493c1e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:堕天使☆ | 作成日時:2016年10月17日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。