歯車は加速して行く、壊れるほどに物語は本当の幕を開く ページ10
貴女side
「私を殺そうとしているのは……貴方ですか？
三日月宗近______________」
そう言って顔を見上げれば、三日月を瞳に宿した男、三日月宗近、彼は私の瞳の奥まで見ているかのように、透き通る瞳をしていた
数分間、見つめ合っていれば、彼は急に笑い出してはその場で正座をしては私を抱きかかえて膝に置く
三日月「主や、今回ばかりは頭が働いてないのか、それとも……………誤魔化してるのか？
主ぐらいなら、主の命を狙っているやつなどわかっているだろう？」
「違わないか？」と言われては
少し、ドキリとした。
無理矢理、膝に置かれては無理矢理顔を見上げさせられる、なんと勝手なやつだなんて思いながら聞いたが、本当に彼は私の瞳の奥まで見ている
そう思ってしまった。
ああ、少し冷静になればわかるはずだ。
しかし、ただ普通の日常を過ごしていたら誰だって不安は来るだろう？
三日月「それより、主、先程誰と話していたんだ？
少し懐かしい神気だったもので来てみればこの状況」
「山姥切国広」
彼は、微笑んでいた笑みを突然消した
そう、【山姥切国広】と名を言っただけで
とてもとても悲しい表情をしていた
彼等は話さない
そして、私は聞かない
何を？って言われても、考えれば簡単
ただ一つのことだ
【過去】の話は誰も話さない
ここの本丸にどれだけの刀振がいるかなんて聞いたこともない。
聞かなくてもいい
わかってるから、否、もう既に知っていたのだから
「山姥切国広と話していたのです
彼は、私以外しか見えないと言っていた……
恐らく、刀壊されたのでしょう、しかし彼がここにいる必要があるという気持ちが強い為、神気だけがここに残った。そんな感じでしょうね。」
三日月「まさか、……」
「悲しいことだ、一度は人間に選ばれて忠誠を誓ったというのに、裏切られ挙げ句の果てには折られてしまった……惨めなものだな
山姥切国広……初期刀であり、長くから生き続けた刀がついこの間私が来る五ヶ月前に、逝ってしまった」
儚いものよ。
だから刀は桜の花を散らす
儚く、惨めなものだから、だからちょっとのことでも嬉しさや楽しさでも桜が散るんだ
過去は過去、全て水に流せば楽というのに
記憶は忘れても、身体という心は忘れない
まだ、動き始めてない歯車は
ゆっくりと眠りから覚める
そして変わるんだ
私も
刀剣達も
人の身を得てしまっているからこそ
変わることは可能なんだよ
三日月「……懐かしいな、山姥切」
初めての亀甲縛り♪その状態でツッコミは流石私の一振りだねっ！→←さてはて、咲耶を迎えに行こうかなって思いたいけどさっきの話を聞いていれば迎えに行きたくないこの心情
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作者名：ハクリン☆（中二病ＪK） x他1人 | 作成日時：2018年4月16日 0時
