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病院を後にして、
憎いくらいに星が輝いた空を見上げる。
『…あはは、全然綺麗に見えないや。』
キラキラと見えていたはずの星が、
そう見えなくなったのは。
君が隣にいないからなのか。
このぼやけた視界だからなのか。
それとも、
あとちょっとでバイバイする
この世界が憎いからなのか。
一人でぼーっと空を見上げていれば、
目の奥から何か溢れてくる。
『…っ、』
下唇を痛いぐらいに噛んで、
ゴシゴシと雑に涙を擦る。
「……おねーさん、泣いてるの…？」
ふと。
足元から可愛らしい声。
見てみれば、
くりくりとしたお目目を
うるうるとさせて見上げる小さな男の子。
腕にはピンクのうさぎのぬいぐるみを抱えていて。
だけどこんな夜に、
たった一人だ。
『…っ、おねーさんは大丈夫だよ〜。
君、お母さんお父さんは？』
「…おかあさん、いなくなっちゃったぁ、」
どうやらかける言葉を
間違えたみたいでさらに目をうるうるとさせる。
生憎近くに交番もない。
『わぁ、そっかそっか。
ならおねーさんと一緒にお母さん待ってみる？』
最後ぐらい、って。
なにかの償いのつもりだったのかも。
そう聞けばこくんと、頷いて
差し出した手をその小さな手で握る。
『お名前聞いてもいいかな？
私、Aって言うんだぁ。』
「…いいよぉ。
ぐぅね、ぐぅっていうの。
このこはね、くっきっていうの。」
『ほほう、ぐぅちゃんにクッキーか。
ぐぅちゃんは泣かないで偉いね。』
少し冷えた指で、
ぐぅちゃんの頭を撫でる。
きっと不安でたまらないだろうに、
私を心配して。
「Aぬなは？ないてたよ？
…いたいいたいした？」
そう、上目遣いで私を見上げる。
なんて透きとおっていて綺麗な目なんだろうって。
『ふふ。ううん、ヌナはね。
…ただだーい好きな人が遠くにいるから、
ちょっぴり悲しいなぁーって。』
「そっかぁ、いまのぼくといっしょだね。」
『ぐぅちゃんはさびしくないの？』
「うーん、ちょっとだけさびしい。
でもおかあさんきっと、
ぐぅのことみつけてくれるんだ。
ぐぅ、わかるもん。」
ぬなもきっとだいじょーぶぅ、
そう言ってんふふと笑う。
なんだか似ても似つかないその姿が
テヒョン重なって。
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k-pop大好き - とても、切ないお話でした。。推しがテテなので、過去に失った大切な人がテテと知ってモヤモヤしました。。最後、テテが主人公を呼んだ時に涙が止まりませんでした。。 (2021年1月4日 13時) (
レス) id: 148acec4a4 (このIDを非表示/違反報告)
kore(プロフ) - あきさん» あき様、コメントありがとうございます。面白いと言っていただけて嬉しいです…！私も書きながらどんよりした気持ちになりましたね…。なのでハッピーケース！！ハッピーになってもらえたらなと思います！！ (2020年10月9日 22時) (レス) id: 2761e1482c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 読み進めていくなかで覚える違和感、最後の一行ですっきりしました。が、気持ちは、、、泣。どうかハッピーケースが訪れますように！とても面白かったです！！他のお話の更新も楽しみにしてます。 (2020年9月7日 1時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バム. | 作成日時：2020年9月6日 3時
