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『…なんでしょうか、課長。』
「そんな疑わしい目を向けないでよ。
喜べA。お前に、」
『お断りします。』
秒で答えた私に課長は「ヤー！まだ何も言ってないだろ。」と倍の声量で返す。
「じゃ気を取り直して。もう一回言うけど。
お前に部下が出来るぞ、喜べ。」
拍手とともに、喜びを強要するソクジン課長。
ちらっと部長の後ろにいる新入社員くんを見ると、タイミングが良いのか悪いのかばちっと目が合う。
三白眼の射抜くようなその視線は逸らされることなくずっとこちらを見ていて。
『な、なに見てんのよキム テヒョン。』
たまらなくなって目を逸らす。
ちょっと声が震える。
「イ A、お前なー。
初対面の人に対していきなりフルネームの呼び捨てはだめ。俺そんな教育してないでしょ。
ま、今回はテヒョンもお前もたまたま同い年だったからいいけどさ。」
「偶然に感謝しろよなぁ。」部長はそう言い、癖のある大きな声で笑う。
でも静かすぎる会議室にはこれぐらいがちょうど良いかも。
『…なんで私なんですか？』
「同い年だからだよ。」
『…ジミンも同い年ですし、私より適役です。』
そうだ。
私と同い年で先輩からの信頼度抜群、期待大、それにこの部でかなりの高成績を残している三拍子揃ったジミンの方がこれには適役だ。
私なんかよりもずっとずっと。
というのは言い訳。
私は臆病者だから怖いんだ。
いつかこの気持ちが溢れてしまいそうで。
だから無かったように。
封じ込める為にも逃げたかったのかもしれない。
それなのに課長は、
「俺は、Aが合ってると思うから言ってるの。
ジミンにはジミン、お前にはお前の良さがある。
頼んだぞ。じゃ、あとは2人でね。」
『あっ、ちょ、』
颯爽と会議室から出て行き、カチャっとドアの閉まる音だけが響く。
この会議室には私とキム テヒョンだけだ。
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k-pop大好き - とても、切ないお話でした。。推しがテテなので、過去に失った大切な人がテテと知ってモヤモヤしました。。最後、テテが主人公を呼んだ時に涙が止まりませんでした。。 (2021年1月4日 13時) (
レス) id: 148acec4a4 (このIDを非表示/違反報告)
kore(プロフ) - あきさん» あき様、コメントありがとうございます。面白いと言っていただけて嬉しいです…！私も書きながらどんよりした気持ちになりましたね…。なのでハッピーケース！！ハッピーになってもらえたらなと思います！！ (2020年10月9日 22時) (レス) id: 2761e1482c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 読み進めていくなかで覚える違和感、最後の一行ですっきりしました。が、気持ちは、、、泣。どうかハッピーケースが訪れますように！とても面白かったです！！他のお話の更新も楽しみにしてます。 (2020年9月7日 1時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バム. | 作成日時：2020年9月6日 3時
