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今日も今日とて仕事。
あの一件以来、
特になにか変わったわけじゃない。
でも、強いて言うなら。
「A最近元気ないね。」
『…そ、そうかな?』
「ほら、目の下のくま。
夜眠れないの?」
心配した顔で頰をすっと撫でるテヒョン。
親指で目の下をなぞる。
『…!大丈夫、だから!』
私のテヒョンに対する気持ちが、
だんだんと強まっている。
今だって私に優しく触れるテヒョンに、
こんなにも心臓が速い。苦しい。
やっぱり近づいちゃダメだった。
こんなにも気持ちが溢れそうで、
苦しくて、でも大好きで、辛い。
頰にあった手を払いのければ、少し驚いた様子の彼。
「…A?」
『…やめてテヒョン。仕事しなきゃ。』
ごめんね。
お願いだからそんな悲しそうな顔しないで。
私がそばにいたら幸せになれないよ。
テヒョン、私はあなたに幸せになって欲しい。
「A、今日仕事終わったら、」
『…ごめん。行けない。』
「ねえねえ、遊園地のチケット貰ったからさ、」
『その日は用事があるから、ごめん。』
「A。…俺のこと嫌いになった?」
『……ごめん。』
嫌いになるわけない。
こうやって逃げることしかできない私を、
許してって言ったら。
嫌いにならないでって思うのは。
それはきっとわがまま。
自分から逃げておきながら、許して、それでも好きでいてなんてさ。
でもね、私はテヒョンが大好きだよ。
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k-pop大好き - とても、切ないお話でした。。推しがテテなので、過去に失った大切な人がテテと知ってモヤモヤしました。。最後、テテが主人公を呼んだ時に涙が止まりませんでした。。 (2021年1月4日 13時) (レス) id: 148acec4a4 (このIDを非表示/違反報告)
kore(プロフ) - あきさん» あき様、コメントありがとうございます。面白いと言っていただけて嬉しいです…!私も書きながらどんよりした気持ちになりましたね…。なのでハッピーケース!!ハッピーになってもらえたらなと思います!! (2020年10月9日 22時) (レス) id: 2761e1482c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 読み進めていくなかで覚える違和感、最後の一行ですっきりしました。が、気持ちは、、、泣。どうかハッピーケースが訪れますように!とても面白かったです!!他のお話の更新も楽しみにしてます。 (2020年9月7日 1時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バム. | 作成日時:2020年9月6日 3時