お淑やか？んなわけ【ブルーロック】

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私は、かわいそうな奴になりたくなかった。


妹が生まれてから愛されなくなった事実を信じたくなかった時があったから。


だからいつも仮面を被って優等生を演じた。

いつだって、どこだって、親の前だって。





だから、私は親に認められるように、


毎日必死に必死にもがいてた時期があった。











＿＿＿＿＿＿＿＿千尋ちゃん、大丈夫？







だから、そんな顔で、表情で、声色で、






私を可哀想だと思わないでくれよ。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「ぁ.....」




またか......この夢は....


小さなため息を吐いた。

なんだか最近寝つきは悪いわ悪夢は見るわ頭痛いわで最悪な三段構えなんだよな。



ガンガンと鳴り止まない頭痛に顔を顰める。





同じような夢。夢って言っても私の過去の夢。



妹が生まれたその時から、悪夢を見るのが多くなった。






「こんな夢なんかに...潰れてる暇なんてねぇのに...」




このままじゃ昔の自分と同じだ。

早く、早く、変わらないと。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「......まだ寝てないのかよ」



「千尋ちゃんこそ」



「うるせ」



悪態をつきながら絵心の部屋にずかずかと入り込む。


勝手に入ってくんなって言われたけど残念だな。貴様に私を止める権利はない。


そこでカップ麺でも啜ってろ。





.....




....ん？カップ麺？







「は...？絵心おま、こんな時間になにカップ麺食ってんだよ」


「ん？いつも食べてるし」



「はぁ？！早死するぞ！！」



「美味いからどうでもいい」


「なっ！おい絵心！」


「何うるさいなぁ」



いつもの隈がある目を伏せながら椅子をぐるりと回しこちらと目を向ける。


それでもカップ麺を啜る手を止めない。




私は今もなおカップ麺を啜る手を掴みぐいっとこちらに近づけさせた。







「嫌だよ、私は」




「絵心が死んだら.....悲しいし」




「もっと自分を大切にしろよ、絵心」

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