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エピローグ ページ41

それにしても冨岡さんはどこにでもいる。

休日、出かけようと思い部屋を出ると、
同じタイミングで出てきて

「俺も行き先が同じだ」

とか言ってついてくる。

こんなことがよくある。というか外出する時はほとんどそうだ。

『偶然を装う必要ってあるの?』

「Aさんが無いと言うなら無い」

しれっと名前で呼ばれた。

『職場でも下の名前で呼ぶ気?』

「どちらでもいい。Aさんさえよければ」

そう言った冨岡さんは、善逸が私のことをAと呼んでいたのが羨ましかったのだとこぼした。可愛いところもあるものだ。

『うーん、その代わり私も義勇さんって呼ぶよ』

「え、それは」

『何、駄目なの?』

冨岡さん、じゃなくて義勇さんは照れくさそうに頬をかく。
可愛いところもあるものだ。

「縁とはなんだろうな」

そういえば、私たち何かの縁で結ばれてたらいいね。
みたいなことを言った気がする。

『なんだろう』

「これもある意味、縁なんだろうか」

『分からない』

その謎めいた記憶がなければ今の私たちがなかったのは確かだろうし、
でも運命というにはあまりにも綺麗じゃない。

『いいんだよ、会えたことに意味があるから』

「そうだな」

好きか嫌いかどうでもいいか、その答えを出したいと思っていた。

今は多分、選択肢が全部「好き」だったとしても
その中で最上級の「好き」を選ぶんじゃないかと思う。

よく分からないけどね。


なんて考えていると、

「やばっ、あぶなーい!」

子供の声がして見ると、こちらに一直線にボールが迫っている。
何か考える前に、義勇さんが足を踏み出した。


蒼い空が綺麗だった。











  完

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設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇
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いのり(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!締めが善逸くんですいません(笑)これからも夢主ちゃんをよろしく頼みます!よかったら他の作品も応援お願いしますね! (2021年11月6日 20時) (レス) id: c234760d5a (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - 我妻…、(何でお前が最後で締めるんだ…)?完結おめでとう…。次は、誰の書くんだ…?良かったぞ。これからも夢主と仲良くするつもりだ。冨岡義勇だ。これからも頑張ってくれ。 (2021年11月6日 15時) (レス) @page42 id: e9e5935c56 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - なんて言う悲しい匂いだ…。本当に人違いですかね?俺の鼻は人違いでは無いって言ってます。竈門炭治郎です。続き楽しみにしています。 (2021年10月20日 7時) (レス) @page32 id: 38350d71b2 (このIDを非表示/違反報告)
いのり(プロフ) - 釜さん» ありがとうございます!とても励みになります♪これからも応援いただけると嬉しいです! (2021年9月18日 8時) (レス) id: c234760d5a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!ほんわかしたお話で、描写も綺麗で好きです! (2021年9月17日 21時) (レス) id: e08aae1730 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いのり | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年8月13日 20時

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