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分かちあい ページ29

「ありがとうねー」

「ありがとう」

『いえいえ…二人とももう大丈夫?』

翌日、誰からともなく目を覚まして私たちは朝を迎えた。

「まだ貞子怖いけど…」

「ずっと柏原さんに迷惑をかけるわけにもいかない」

『二人で一緒に暮らせば』

冗談混じりに言うと、二人は顔を見合わせた。
そして、嫌な顔をした。

「「それはちょっと」」

『えー?仲良くなってたじゃん』

相性良いと思ったのに。

「仲良くは…ないね」

「そうか。俺は仲良くなりたい」

「なぬ!?」

お、友情の芽生え。

「友達が多いに越したことはない。
善逸さんは良い人だし」

「べ…別にそんなこと言われても嬉しくないけど〜!!」

嬉しいんだね。

「あ、そういえばちょっと気になったんだけど、
冨岡さんの名前って漢字でどう書くの?」

「ん…こういう漢字だ。珍しくはないと思うが」

冨岡さんは玄関にあるメモにさらさらと名前を書いた。
たしかに珍しくはない。
冨岡って漢字はちょっと紛らわしいけど。

「そっかあ…」

『何が気になったの?』

「うーん、いや、なんでもない!ありがとね」

なんだったんだろう。

「…でも、冨岡さんも良い人だよねぇ」

「そうだろうか」

「うん…最初はちょっと変だし仲良くなれないかもって思ったけど…」

私も思った。

「でも、Aのお隣さんが冨岡さんで安心だよ」

「…ありがとう」

冨岡さんが嬉しそうに笑う。

「…イケメンなのが腹立つ!」

正直すぎる善逸に苦笑した。

「では、俺が必ず柏原さんを護ろう」

「うん、約束ね」

二人ともどういう立場でものを言っているのやら。
けれど、どこか通じ合ってしまったみたいだ。


「んじゃ、またねー!」

「また明日だな」

二人は手を振って部屋を出て行った。
すぐに静かになった。

『…』

一人は好きだけど、なんか寂しく感じちゃうなあ。

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いのり(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!締めが善逸くんですいません(笑)これからも夢主ちゃんをよろしく頼みます!よかったら他の作品も応援お願いしますね! (2021年11月6日 20時) (レス) id: c234760d5a (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - 我妻…、(何でお前が最後で締めるんだ…)?完結おめでとう…。次は、誰の書くんだ…?良かったぞ。これからも夢主と仲良くするつもりだ。冨岡義勇だ。これからも頑張ってくれ。 (2021年11月6日 15時) (レス) @page42 id: e9e5935c56 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - なんて言う悲しい匂いだ…。本当に人違いですかね?俺の鼻は人違いでは無いって言ってます。竈門炭治郎です。続き楽しみにしています。 (2021年10月20日 7時) (レス) @page32 id: 38350d71b2 (このIDを非表示/違反報告)
いのり(プロフ) - 釜さん» ありがとうございます!とても励みになります♪これからも応援いただけると嬉しいです! (2021年9月18日 8時) (レス) id: c234760d5a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こんばんは!ほんわかしたお話で、描写も綺麗で好きです! (2021年9月17日 21時) (レス) id: e08aae1730 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いのり | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年8月13日 20時

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