冨岡さん、人違いです！【鬼滅の刃】

相談事 ページ11

という具合に人付き合いは得意じゃなさそうな冨岡さんだったが
どうしたものか会社にはすぐ馴染んでいた。

やっぱり顔がいいからかな。

ちぇ、イケメンめ。


「柏原先輩、お茶いりますか」

『あぁ、ありがとう』

事務の女の子。
二つ下なんだけど、若いな。ぴちぴちだ。

「…あの、先輩」

『ん？』

「冨岡先輩とは、どういうご関係なんですか？」

『ん？？』

たまにある、勘ぐられること。
いやいや皆さん、何もないですからね。

『なんだと思ってるの？』

「いえ、あの、お付き合いなさっているとか…聞いたので」

『誰から？』

事務の子が怯んだ。いかんいかん、睨んでたみたい。

『…いや、本当になんにもないよ。冨岡さんにも聞いてみなよ』

「いえ、ないならいいんです。
でも、親しい間柄ではあるんですよね？」

『誰が言ってたのそんなこと』

いかん、また睨んでしまった。
そんなおかしな勘違いされても心外なのでね！

「よ、よく一緒に来たり帰ったりしてますし」

『家近いからね』

「冨岡先輩って、彼女さんいるとか聞きます？」

『え、何？好きなの？』

「きゃ、ちょっと、やめてくださいよ」

顔赤くなった。これは好きだな。

『いないと思うよあの感じだと』

「本当ですか、じゃあ、どんな女の子が好きとか」

『そもそもそんな話しないからなぁ』

ごめんね、使えない先輩で。
それにしてもモテるよね、あの人…ちぇ、イケメンめ。

『聞き出しといてあげるよ』

「いいんですか、ありがとうございます」

ぱぁっと顔を輝かせる事務の子。

あぁ、家にあがったりあがられたりしてる関係だって知られたらどうなるんだろ。
違うんだよ。ご近所付き合い。

てか、冨岡さんだって別の人と付き合いだしたら流石に私のあとつけたりしないでしょ。

…よし、一肌脱いでやるか！

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