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『炭治郎、おはよう!』
「Aか。おはよう」
にっこりと笑った炭治郎。本日の主役だ。
彼を祝福するパーティーも企画されていて
私はそれに炭治郎を連れてくるという重大任務の途中だ。
「さっきから善逸たちの姿が見えないんだ…
どこにいるか知っているか?」
『えーと、あっちの方で見かけたよ!』
「本当か」
『私も一緒に行く』
「A、そっちは…蝶屋敷じゃないのか?」
『多分!ここで見た気がするの!』
パーティーの会場にしたいと胡蝶さんに掛け合ってみれば、
快く許可してくれた。
もうすぐだ。わくわくするなぁ。
『こっちだよ!どうぞ入って!』
「あぁ。ありがとう」
炭治郎が襖に手をかけた途端
「…来た!始めろ!」
「な、なんだ!?わわっ」
炭治郎がのけぞった。部屋から飛んでくるのは白い塊。
鼻先をかすめたそれは甘い。
すっかり尻もちを着いてしまった炭治郎にみんなは追い討ちをかける。
「せーのっ」
パーン!
「わっ」
クラッカーを鳴らし、紙吹雪をこれでもかというほどかける。
「「『炭治郎、誕生日おめでとう!』」」
「え、…え?」
炭治郎の起き上がった視界の先には、禰豆子ちゃんや善逸や伊之助。
他の同期の友達も、柱の方までいる。
こんなに集まってくれたんだ。
私は彼の頭に花冠をのせた。
『おめでとう、炭治郎』
「それにしても驚いたよ」
「最近はこういう祝い方が流行ってるって聞いて」
いつの時代の流行り?
「ついにこの時が来たな!俺と勝負だ権八郎!」
「遠慮しとくよ」
「…おめでとう」
すすすと近づいて来た冨岡さん。
プレゼントを渡しに来たのだろうか。
「冨岡さん、ありがとうございます!」
無表情のまま炭治郎に押し付けたのは、
それはそれは大きな風呂敷包。
「開けてもいいんですか?」
「…」
「開けますね」
開けるとまず、「柱一同より」の文字。とんでもない人たちからだった。
「わぁ、すごい…本当に全員からだ」
パーティーには出ていない人たちのもあるな…と思っていると
部屋をこっそり覗き見る伊黒さんや不死川さんと目が合った。
普通にお祝いすればいいのに、と笑ってしまう。
そのあと鱗滝さんや鋼鐵塚さんもやってきた。
「こんなに楽しい一日は初めてだ」
「なら良かったよ〜。これからも仲良くしような、炭治郎!」
「んむ!」
「成長したお前に勝つ!」
炭治郎は言葉通り、終始笑顔だった。
これからも、ずっと笑っていてほしいな。
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いのり(プロフ) - みなさんお久しぶりです作者のいのりです!最近更新頻度かなり落ちてて申し訳ないです。今は長編メインで書いているのでこっちの短編は息抜き程度で書くことになると思います。リクエストは受け付けていますのでぜひお願いします!!いつもありがとうございます (2021年8月12日 23時) (レス) id: a2d88c155e (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - いのりさん» 善逸をもう少し増やして欲しいです!!!!!!伊黒さんで過保護。お願いします。 (2021年6月17日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - いのりさん» 伊之助…………、可愛い…………。(///ω///)リクいいですか!?(?_?)獪岳(人間時)でツンデレ。かまぼこ隊のヤンデレ。お願いします。 (2021年6月17日 23時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - 伊之助ので、夢主が看病してもらう話いいですか? (2021年6月12日 21時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - 千寿郎君で、花火大会。お館様の妹で過保護お願いできますか (2021年5月31日 21時) (レス) id: 1d6f0bde69 (このIDを非表示/違反報告)
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