好きって２文字じゃ物足りない【おそチョロ】

１５ ページ15

モブside

あ、ごめん。

チョロ松くんのsideかと思った?

俺でごめんね?


俺は居酒屋を出るとふらふらしたチョロ松くんを見つけた。


モブ「おっと・・・チョロ松くん、大丈夫?」


倒れそうになっていたのでなんとか肩に腕を回した。


チョロ松「だ、大丈夫・・・」


たぶん酔いが回ってるんだなあ。



―作戦通りってとこかな―


僕は前から彼の事が気になっていた。いや、好きだった。


最初の出会いはにゃーちゃんのライブでたまたま見かけたとき。

ハンカチを拾ってもらったんだ。

何度も後ろで「あの・・・」と聞こえたけど、
気付かなくて。

ふいに肩を掴まれた。

「すみません、これ、落ちましたよ?」

「あ、ありがとう・・・?」

珍しく思った。

普通、若い(まあ俺と同い年ぐらい)人って
拾わないでしょ。

「間に合ってよかったです。
それじゃあ。」

「え?」

「え?なんですか?」

「それだけのため・・・?」


何か目的があるかと思っていた。

いくらなんでもハンカチ渡すのは口実で、
何か言いたい事があったのかと。

「は、ハンカチ渡したので。」

「それだけが目的だったの?
あっはは。面白い人だなー。」

「そうですか?普通ですよ?
それじゃあ。」


「待ってよ。
ここで会ったのも何かの縁でしょ?
お友達になろうよ。」


「まあ、確かに。
ライブ会場でハンカチ落とした人と友達に・・・
いいかもしれませんね。
よろしくおねがいします。」

１６→←１４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す