番外編＿初心 ページ7
☆低俗ネタ有
「……ショッピ君て､意外と
「はい?」
土曜日｡久しぶりに飲み会をしていた時のこと｡
少しばかり酒の入ったロボロさんが言った｡
急な事に俺は聞き返してしまう｡
初心……?俺が?
「おれもおもった!!」
「童帝に言われるんかいw」
「ゾムゥ??童帝を侮辱する気かぁ?」
ロボロさんの声を口火に､滑舌の悪いチーノ､ゾムさんと眠そうな声でトントンさんが話し始める｡
因みに､勿論シャオさんは既にベロベロですっかり寝ている｡吐いていないのが奇跡だ｡
「そやけどショッピ君は彼女おったし､童帝でもないよな」
何杯目かのビールを飲み干した大先生はジョッキをテーブルに置きながら言った｡
皆の言葉に､俺は盛大にため息を吐きそうになるのをグッと堪え､まだ三杯目の生ビールを柄にもなく一気に飲む｡
旨い､けれどこの苦い後味が､嫌でもこの後の不吉な予感を肯定するようで気分が下がる｡
「……初恋なだけっす」
多分､普段の俺ならこんな事は意地でも言わないだろう｡
アルコールが入って､うまく頭が回らないだけだ｡きっと｡
「はえーw素直な篠原レアやなぁ」
ゾムさんはそう言うと注文をし始める｡
初恋だからだ､初心になってしまうのは｡
だって恋愛に興味が無いし､好意自体も異性に抱いた事も無かった｡
その反動かロリコンに()
自分がこれまでもこれからも一番
「えぇ?でもショッピ､彼女いたやろー?どーてーでもないやん」
どゆこと?､とチーノは言った｡
それはそう｡
俺でも当時は自分が何やってんのか謎やったしw
学生時代を思い出して俺が言う｡
「俺は…三人いてんな､彼女｡一人は中学?二人目は高一｡あとは高校から大学にかけてやな｡
始めの二人にはフられたなwどっちも…なんて言ってたっけw……あぁ」
“篠原君が私のことを好きな様に見えない！”
なんて俺が女声で言えば大笑いするこいつら
「三人目は俺からフリました｡一人の時間の方が好きで｡その人を好きでも無かったし」
「なんでなんで?好きやったから付き合ったとちゃうん?」
なんとも童帝臭い発言をするのはみなさんお馴染み､ロボロさん｡
「取り敢えずリア充になっとこって事や」
「女はかわいければなんでもええやろ」
すかさず言うのはこちらもお馴染み､チーノと大先生｡
ん??ちょ待て
大先生のそれは色々と語弊があらへんか??!!(チーノのはその通り)
結局､俺はなんだかんだ初心という事になった
続く
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作者名：アンバ | 作者ホームページ：ないと思ったか！……ないんですよねぇ
作成日時：2021年3月21日 21時
