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2章 ページ5

Aside


少し曇った空の中。ひとつのお墓の前で手を合わしていた時、
高専で散々当たり散らしてきた先輩がきた。



五「あれー、Aじゃん。なにしてんのー?」

『げ…』


相変わらず、胡散臭い男だ。
顔を歪ませれば目隠ししてるくせに気づいたのか
成人男性がしても可愛くないのに頬を膨らませて

五「げ、っていうのやめてくんない?結構悲しいんだけど」

って言う。
私は変わらない先輩にため息をつき再びお墓を見上げればさっきより、少し低くなった声で呟いた。

『湊の、月命日ですから、』

五「…ツギハギの特級クラス…ね。」

『…っ、今でも、感触に残ってるんです…。

自分の手で、祓った…、その、感触を、。』


五「…僕自分の子供祓ったこと知らないから

わかんないけどさぁ。
すぐ祓って貰えてよかったじゃん。」


目の前で、人造人間にされた時、
祓わなきゃって思って産後の身体に鞭を打ち
呪具で祓った。…残ったのは身体をボコボコにされたものだけ。
手をみつめればあの子の血が見える。
息があらくなる。
苦しい、。辛い、。
私をみる先輩は分からない、という顔をして
話している時、


七「なに人の奥さんにちょっかいかけてるんですか。

ぶっ飛ばしますよ、」

建人がくると先輩は立ち上がり
後ろの宿儺の器といわれている
虎杖さんがキョロキョロと当たりを見回しながら
歩いてきた。

五「あ、ななみ〜」

虎「え!ななみんの奥さんって誰!?つーか、

ななみん奥さんいたの!!!?」

七「はあ…、居ますよ。A、僕にも線香ください。」

『ふふ、建人、はい、』

興味津々に建人に話しかける虎杖さん
呆れたようにため息をつく建人
なにも言わずニコニコと笑う先輩


ふふ、と笑みを浮かばせて線香を渡すと
慣れた手つきで火をつけ手を合わせた

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作者名: | 作成日時:2021年4月5日 5時

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