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45話 山姥切国広side ページ7

《山姥切国広side》









帰還したAは、傷を負っていた。


左肩と・・・おそらく脇腹。


もしそうであれば重傷は確実で、一歩間違えば刀剣破壊という状態だ。


それでもAは、歪な笑顔でそれを隠した。



A「主、私は軽傷だから後でいいよ!」



おい、嘘をつけ!と叫びそうになるが、ぐっと堪える。


その間にAは走り去ってしまった。


俺には、今のAの心境が手に取るように分かってしまうからだ。


嫌われたくない、認めてほしい。


そんな思いから出た言葉なのだろう。


しかも、同じ部隊の奴らはAにとっては気心の知れない相手だ。


なおさら見栄を張ろうとするだろう。



審「そ、そうか。んじゃ、とっとと手入れするぞー!」



そんなAに気づかずに、主はバタバタと手入れ部屋へと4人を連れて行く。


その後を、何人かが追っていった。


俺はその後に続いた。


しょた化してしまい、身体が小さくなってしまった自分にできる唯一のことをするために。


後ろで鶴丸国永や一期一振、薬研藤四郎が何かを話している。


おおかた、Aの傷に気づいたのだろう。


そちらは任せたぞ。









手入れ部屋につくと、主は手伝い妖精を呼び出して手入れを開始していた。


手伝い札は使っていないようだ。


・・・やはりな。


引き出しを乱暴に開け、手伝い札を取り出す。


そのまま妖精に投げつけるように渡し、5人を睨んだ。


普段の俺からは考えられないような行動に5人は目を丸くしている。



山「お前らは、なんで気づかない!?」



柄にもなく声を張り上げる。


布がずれるのも厭わずに続けた。



山「お前らの中で、槍の攻撃を受けた奴はいるか。」



今剣は首を横に振り、蜂須賀虎徹は意味が分からないというように肩をすくめる。


一方、にっかり青江、石切丸、主は何かに気づいたらしい。考え込むような仕草をする。


三日月宗近は、答えにたどり着いたようだ。


顔を青くし、落ち着きが無くなる。



山「俺はもにたーとやらで戦いを見ていた。Aは、重傷を負っている。」



審「おい、嘘だろ!?」



山「三日月・・・お前をかばった時、脇腹を槍が貫通していた。」



そこまで言った時、手入れ部屋の扉を誰かが開け放った。


正体は薬研。


その後ろに一期一振と鶴丸国永。


一期一振の腕の中にAはいた。


不安そうな顔の鶴丸は、紅白に染まって鶴らしくなっていた。

クリスマス番外編 *1→←44話 鶴丸国永side



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夜深 - 平常な清光も良いけど...ホストの方も可愛い!←(^言^)この後夜深を、見たのは居なかった... (2017年7月8日 17時) (レス) id: 965a88aa9c (このIDを非表示/違反報告)
みはルンバ - すっ凄過ぎる… (2016年11月3日 13時) (レス) id: 9fb35459b6 (このIDを非表示/違反報告)
柚季(プロフ) - いえいえ、まだ見始めたばかりなので、説明を読んだりしてなくて…こちらこそすいませんでした!お教え下さり、ありがとうございます!応援してます! (2016年10月6日 11時) (レス) id: 15f1615177 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 柚季さん» いえ、お話の修復作業が終わってないので、本当に繋がってないです。詳しい経緯は続編のお知らせに書いてありますので、見ていただけると幸いです。ご迷惑をお掛けして大変申し訳御座いませんでした。 (2016年10月5日 15時) (レス) id: 0ca56b4642 (このIDを非表示/違反報告)
柚季(プロフ) - すいません!!11話から40話に一気に飛んで、その間のお話が見れないんですけど…。作者さんのページに行っても無いんですよね…。私のやつが可笑しいのでしょうか!? (2016年10月5日 14時) (レス) id: 15f1615177 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺羅 | 作者ホームページ:   
作成日時:2015年12月19日 0時

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