44話 鶴丸国永side ページ6
《鶴丸国永side》
やっと帰還した第一部隊はボロボロだった。
今剣、にっかり青江が中傷を負ったらしく傷だらけ。
石切丸と蜂須賀虎徹が軽傷を負ったらしく衣服が破れていた。
三日月だけは唯一無傷で、やはり天下五剣は違うと思った。
その後ろをついてきた白露染は、長かった黒髪を失っていた。
怪我は軽傷・・・いや、中傷か・・・?
審「まずいな・・・手入れ部屋、4つしかないのに。」
主が呟いた。
怪我人は5人、手入れ部屋は4つ。
簡単な算術だ。
ひとりが待たなければいけない。
A「主、私は軽傷だから後でいいよ!」
突如、白露染が声を上げた。
歪な笑顔を浮かべ、そのまま走り去る。
おい、待てよ?
あいつの羽織、穴空いてないか?
審「そ、そうか。んじゃ、とっとと手入れするぞー!」
主や他の刀剣は気づかずに歩いて行く。
誰も、白露染の後を追おうとはしなかった。
だが、足を止めているものは数名。
鶴「・・・なぁ一期。」
一「なんですかな、鶴丸殿。」
鶴「あいつの羽織、穴が空いてなかったか?」
一「ええ、確かに空いていましたな。」
薬「それだけじゃねえぜ。脇腹の辺りの衣服にも穴があいてた。つまり、なにか細い武器で刺されたってことだ。」
一「・・・しかも、他の隊員に槍による被害を受けたものはいない。」
鶴「ってことは・・・」
____白露染Aは、脇腹に槍の攻撃を受けた。
しかも、その槍は白露染を貫通したのだろう。
だとしたら・・・。
鶴「こんな驚きは御免だぜ・・・っ!」
____あいつは、重傷だ。
俺は本丸を走り出した。
現世の四季に合わせて、主は本丸の景色をかえる。
現在は冬の庭だ。
真っ白な庭を走っていくと、ポツポツと赤いものが散っている。
きっとあいつの血だろう。
その血痕を頼りに庭を進む。
後ろから足音が聞こえる。
おそらく、一期と薬研だろう。
鶴「これじゃあ、白露染じゃなくて白雪染になっちまうぜ・・・っ!?」
花も葉もない桜の木に寄りかかるようにして、そいつはいた。
見つけた俺は絶句して固まっている。
一「鶴丸殿っ、どうし・・・っ!!!」
薬「なっ・・・!?」
後からきた一期と薬研も、絶句している。
・・・悪い予感は、的中した。
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夜深 - 平常な清光も良いけど...ホストの方も可愛い!←(^言^)この後夜深を、見たのは居なかった... (2017年7月8日 17時) (レス) id: 965a88aa9c (このIDを非表示/違反報告)
みはルンバ - すっ凄過ぎる… (2016年11月3日 13時) (レス) id: 9fb35459b6 (このIDを非表示/違反報告)
柚季(プロフ) - いえいえ、まだ見始めたばかりなので、説明を読んだりしてなくて…こちらこそすいませんでした!お教え下さり、ありがとうございます!応援してます! (2016年10月6日 11時) (レス) id: 15f1615177 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 柚季さん» いえ、お話の修復作業が終わってないので、本当に繋がってないです。詳しい経緯は続編のお知らせに書いてありますので、見ていただけると幸いです。ご迷惑をお掛けして大変申し訳御座いませんでした。 (2016年10月5日 15時) (レス) id: 0ca56b4642 (このIDを非表示/違反報告)
柚季(プロフ) - すいません!!11話から40話に一気に飛んで、その間のお話が見れないんですけど…。作者さんのページに行っても無いんですよね…。私のやつが可笑しいのでしょうか!? (2016年10月5日 14時) (レス) id: 15f1615177 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺羅 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月19日 0時