【刀剣乱舞】男の娘？だから私は女の娘だァァァァア！！！

６９話 ページ35

《Aside》









錆びた。


それによって私は刃生の終わりを迎えたんだ。


今まで忘れていたはずの事が次々と思い出されていく。








人を斬った後の、血が付着したまま放置されて。



A「いや、いやいやいや・・・」



刃が順番に錆びて、身が朽ちて。



A「ッハア、ハッ・・・ぅあっ」



ぼろぼろになって、壊れた。



A「イッ・・ヤ・・・・ッア"アァァァアッ！！！」



あの時の感触が、感情が蘇る。


こびりついて消えない血。


手足の先から腐っていく感覚。


自分の身体さえも見えない暗闇。


怖くて怖くて、仕方ない。










＿＿＿＿また、忘れられるの？






＿＿＿＿また、錆びて消えるの？









かなり離れているはずの広間からは相変わらず騒がしさが伝わってくる。


まるで、私がいないことに気づいていないように楽しそうに。


いや、事実気づいていないのかもしれない。


そんな広間に私の叫び声が届くことはないだろう。









＿＿＿＿昔にそっくり。






＿＿＿＿暗闇の中に戻ってきてしまったの？









心の中からもう一人の私が問いかけてくる。


ええそうね、と肯定の返事を返した。








レア度の高い、新刀剣男士。


そんなのが来たら、たちまちみんなそっちを大切にするだろう。


いや、そもそも私を大切に扱ってくれる人はごく一部だが。


なんでだろう、元主からも似たような扱いをされ続けたのに。



A「・・・ッ、うあ、あああああっ！」



今の方が何千倍も辛いんだ。


きっとそれは、私の思いの違いだ。


私は、みんなのこと・・・



A「元主なんかよりよっぽど大切だ・・・っばかやろー！」



みんなが私の事をどう思っていようが、私はみんなのことが大切だよ。


だから、明日からも昨日と同じ日々が続くように。


感情を殺して、常に笑顔で居ようじゃないか。



A「・・・迷惑かけずに、疎まれないように。」



お願い、お利口にしてるから。


私の居場所も残しておいてください。

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