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そう言えばまだすとぷりをはじめた頃、この伝説に似たようなことがあった。
メンバー全員でAの家にお邪魔した時。
僕とAで晩御飯を作っていた。
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「あっ!!!」
『いっ…』
僕が手を滑らせて、にんじんを切っていた包丁でAの指を切ってしまった。
「待ってごめんっ!えっと、大丈夫?…じゃないか。あーっと…」
僕が救急箱を探そうとしたと同時に、さとみくんが溢れる血 液ごと白い細い指を咥えた。
『ゔっ…』
痛みに顔を歪める。
周りで見ていた者もみんな、口を開けて唖然としていた。
さ「舐めた方が治り早いって知ってた?」
『…そういうことじゃないじゃん。
待って、さとみくん何型?!さっき口内炎潰れたって言ってなかった?!』
さ「ABだけど。なんで?」
『最悪…私B型!
早く口ゆすいで!!!!』
さ「は?なんでだよ?待てって、おい!」
強制的に連れていかれるさとみくんを横目に、ぽかーんとしている僕らに説明してくれた。
る「血液型には混ざってもいい型と駄目な型があるんです。
例えばO型は全部に対応できるけど、O型以外の型はそれぞれ同じ型じゃないと血 液が固まってしまったり、感染症を起こす恐れがある。
もしAちゃんがO型かAB型なら心配なかったけどAちゃんはB型でさとみくんはAB型。
つまり早くAちゃんの血液をさとみくんの潰れた口内炎の跡から洗い流さないと、さとみくんが危ない。
ということです。」
「「なるほど。」」
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作者名:sky | 作成日時:2019年1月21日 19時