pierrot

:29 You ページ30

みんなが外に出た後




私は必死に玲於に対応した。





「大丈夫だから。玲於。



玲於は何も悪くない。大丈夫。



落ち着いて、ゆーっくり、深呼吸。」





玲於の肩を持って




目の焦点が合うように





ゆっくり落ち着かせた。





・




・




・




「玲於。」




玲於「・・・・」




「本当に死のうとしてたの？」




玲於「・・・」




「死んだところで、何になるの。


みんなを苦しめる。ただそれだけ。



そんなの、誰も喜ばない。



玲於だって、本当は助けてほしかったんじゃないの？」





玲於「・・・辛いんだよ。もう。


生きてることが。毎日、毎日、しんどい。



ファンからのアンチ。


スタッフの悪口。


おまけに毎日フラッシュバックしてくる過去。



俺は、何のために生きてるの？



俺がいることで、ジェネを苦しめてるだけ。



死んでも誰も悲しまない。」






玲於は、外の景色を眺めながらそう言った。




私には今、玲於がどんな表情をしてるのかなんて





もちろん、分からない。見えないから。





でも、玲於の言葉が




玲於なりの私に対するSOSなのは




分かる。

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