1話 ページ2
「……」
教室の机に座って本を読む
昼下がりの教室の空気というのは、存外穏やかなもので
普段は騒がしい同級生3人も、今日はなんだか静かだった
「……おい、行ってこいよ悟」
「……お前こそ、行かなくていいのかよ。傑も紫桜のこと好きだろ」
前の席で肘でお互を小突きあっている同級生が2人
サングラスの方が五条悟
前髪が変な方が夏油傑
どちらも整った顔立ちとセットで実力まである
……私からすれば雲の上の存在という訳だ
まあ興味無いけど
「……まーたやってる、クズ共が……紫桜が困るだろ、やめろやめろ」
そんな2人の頭を叩いたのは家入硝子
これまた私の同級生
反転術式を他人に使えるという珍しい術式を持つ女の子だ
「……わかった、わかった。私が行く、悟と梢子はそこで指でもくわえてみてなよ」
立ち上がる、夏油さん
「…………」
目を合わせないように、本へ目線を落とす
「ねえ、黒塗さん。何読んでるんだい?良かったら私にも教えてくれないかな」
『あ……私、ですか』
「ああ、いつも本ばかり読んでいるから好きなのかと思って!私も実は本好きでね、おすすめとか教えて貰え……」
「おい雑魚、傑となーに話してんの?俺とも話そうよ」
五条さんが横から入ってきた
「悟、邪魔しないでくれるかな?黒塗さんは今私と話してるんだが」
「は?関係ないだろ、まだ苗字呼びのくせに束縛?キモイぞ傑〜」
「悟こそ、許可も得ずにいきなり女子を名前呼びとか気持ち悪くないかな?」
「あぁ!?」
私の席の前で2人が喧嘩を初めてしまった
……困った
困ったが……騒がしいのも、悪くは無い
とにかく、私はこの日常も割と気に入ってはいたのだ
そう、こんな何気ない日常が崩壊するあの日までは……
「おい、今日は転校生を紹介するぞ」
夜蛾先生の何気ない一言、この後入ってくる何気ない少女のせいで……
____私の人生は、大きく変わった
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ふわちょこマシュマロ - 好きです(真顔)更新楽しみにしてます! (12月31日 16時) (レス) @page10 id: 90dd1e6695 (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 五人しか人いない中で二人片想い()なんだよなぁ 更新待ってます (11月5日 17時) (レス) @page7 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - おぉ!新しい!好き!(!多いですねごめんなさい。) (11月4日 12時) (レス) @page6 id: 5bb5d0d984 (このIDを非表示/違反報告)
わっぱみがき#虹色#上弦の弐 - 俺も愛菜ちゃん大好きなんで両思いだね(適当) (11月4日 7時) (レス) @page6 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - めっちゃ面白かったです!これからも更新頑張ってください! (11月4日 3時) (レス) @page6 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:署 | 作成日時:2023年11月3日 16時