リアルで恋、してるんです。【桃】

Story 48 ページ49

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『……え……？』









佐「Jrの頃からずっと変わらず応援してくれて、舞台とか来てくれる度に手紙くれて、それに何回も救われた。ライブでも、どこにいるかなっていつも探してた。」







佐久間くんの口から出てくる言葉が信じられなくて。その真っ直ぐに私を見つめる視線から目が離せなくて。








佐「そうしてるうちに、Aちゃんが好きだって気付いたんだ。ファンとしてじゃなくて、一人の女性として。
だから、この前のファンミでやっと誘えて、連絡先も交換できて、めちゃくちゃ嬉しかった。」







真剣な顔から、全てが真実だって事が痛いくらいに伝わる。









佐「Aちゃん、俺と付き合ってくれませんか？」









返事は勿論、1つだけ。









『…………っはい……！！』









そう答えた瞬間、気がつけば既に佐久間くんの腕の中にいた。
ぎゅっと抱きしめられ、そっと大きな背中に手を回す。






佐「……やっと、俺のになった」








頭上から降ってきたその言葉に、目に溜まっていた涙が頬を濡らした。






佐「もーー！泣きすぎ！」








私の顔を覗き込んで、手で涙を拭ってくれる。
あぁ、幸せってこういう事なんだなぁ。







『佐久間くん』





佐「んー？何？」







顔を上げれば、大好きな彼と目が合う。
そのまま微笑まれて、思わず赤面してしまう。



その顔、狡い。




顔が赤い事がバレないように、佐久間くんの胸に顔を埋め、背中に回していた手にぎゅっと力を込める。そして、彼に聞こえるように呟く。






『…大好き……！』








すると彼の両手が私の頬に添えられる。
そのまま上を向かせられ、もう一度彼と目が合う。








佐「俺は、愛してるよ」








彼の顔が近付き、そっと口付けを交わした。









リアルで恋、してるんです。/ fin.



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