青と黄と赤と。～３人のStory～【短編集】 (ページ14)

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王子×庶民 N ページ14

そう、してくれた。

して…くれ、た。

和「…あれ？怒んないの？」

そりゃそーだ。

以前の私なら怒るはずだ

なんで怒んないの？

なんで嫌じゃないの？

なんで……、なん…で

和「……俺のこと。好きになっちゃった？」

…っ、どうして涙が溢れてくるの？

私が泣いてしまったから

折角の化粧がぐちゃぐちゃになってしまった

……あんなに口が悪くて

…あんなに、最低で

……っ、あんなにっ……、

あんなに、最悪の王子を……

私は、好きになってしまった……？

……それは、なんでだろう。

王子が私をプリンセスに決めたから？

王子の態度が急に変わったから？

王子の……、本当の優しさをっ

見つけてしまったから…？

和「…A」

あ「…っ、…」

和「……好きだよ。

俺に物申してきたのは、お前が初めてだったよ。

庶民にこんな強い女がいるんだって

あっ…まぁ、庶民だから強かったのかもだけど

でも、お前のそこに惚れたんだ。

A、好きだよ。」

あ「……っ、ぅん」

第一印象悪かったのにな

“「どう？笑俺のプリンセスになるって話

悪い話じゃないと思うけど…？笑」”

和「A、俺のプリンセスになって？」

最悪の王子だったあなたに

私は、恋をしました。

和「俺と、結婚してください。」

あ「……、はい。」

王子×庶民 N

END