ヌナはあまのじゃくだね。【JK】 (ページ28)

今日:9 hit、昨日:101 hit、合計:247,730 hit

２８【JK】ページ28

.

.

.

平日、それも週初めの夜中は比較的人が少ない

とは言っても、今日ヌナが出勤してるかどうかはわからないから、会って話しができるか、といえばイエスではないけど

.

.

｢…あ、｣

JK｢…！こんばんは、お久しぶりです。｣

ずっと、ずっと会いたかったヌナは、少し眠そうだったけど、

俺を見て、目をまん丸に見開く

｢…お久しぶり、です｣

どっちが客なのかわからないやり取りに、思わず笑みがこぼれる

｢あ…お好きな席、どうぞ｣

そうヌナが言うから、ヌナの目の前になる席に座ると、困ったように眉を下げる

…苦しい、こんなに困らせて

.

.

｢…お仕事、忙しいんですよね｣

意外にも、口を先に開いたのは彼女

JK｢まぁ…でも、今月はひたすら練習の追い込み期間です｣

｢…やっぱり、アイドルなんですね、住む世界が違う、というか…

私みたいな一般人は一生経験しないようなことですもん｣

ヌナの、距離を感じる言葉に、息が詰まる

今だけは、俺の事を"アイドル"として見ないでよ

.

.

.

JK｢…最近は彼氏とどうなんですか？｣

｢…ふふっ、秘密｣

ふわり、と笑ったヌナ

初めて、俺に対してタメで話してくれた。

笑顔を見せてくれたのは、いつぶりだろうか

悩みに悩んで、考えていた事が、それだけで綺麗さっぱり消えていく

｢あ！ご注文は？｣

俺の質問には、いつも通り曖昧に答えられたけど、笑顔が見れたからそれでいい。

いつの間にか、つれない彼女の対して、惹かれていた自分に
ここではっきりと気付かされた。