1.1出会い(sha) ページ12
カーンカーン カーンカーン
半鐘の鳴り響く町の中。今、この町は火事に襲われている。
町人「中に…！息子が…！！」
町人「早く水もってこい！！」
町人「熱いよぉぉぉ」
町人「夫がまだ…！！」
立ち込める火や煙の中、1人の妖怪が男性や子供を抱き上げて町人の前に姿を現した。
その妖怪は煙々羅であるシャオロン。この妖怪は煙の妖怪だが、煙に宿った精霊でもある。本来、実体を持たない煙々羅だが、彼は煙々羅の中でも異質で自分の能力で実体を持つことが出来るために煙々羅の一族から追い出されていた。
？「少し火傷はしとるけど、生命に別状はないで」
町人「あの炎の中…」
町人「ありがとうございます！」
猛威を奮っていた炎は落ち着きを取り戻し、そして、消えていった。
町人「助けてくれてありがとうな！」
町人「あんたは命の恩人だよ」
様々な町人たちから感謝され、嬉しそうにする妖怪。しかし、それは、ある男の一言により崩れ去る…
町人「でもよ、あの炎の中から無傷なんておかしいよなぁ？」
町人「確かに…」
町人「まさか…妖か！」
？「ぅえっ…あ、いや…」
町人「この炎もお前の仕業か！！」
？「ちゃうて！俺は何もしとらん！」
町人「妖の言うことなんざ信じられるか！！」
町人「消えろ！妖め！」
？「っ…」
本当はこの町でも姿を現すつもりはなく、大気中を彷徨っていたが、大火事で燃える町や町人を見て、助けなきゃと、取り残された人間を助けてていただけ。しかし、人間とはなんと悲しい生き物か…自分と違う存在を排除したがる。たとえ、助けて貰ったとしてもだ。
sh「俺やって…好きで妖怪に生まれた訳やない…！！」
町娘「妖怪さん…」
sh「なんや！！！」
町娘「っ！！！あの、お父さんを助けてくれて、ありがとう」
町娘はぺこりと頭を下げると小走りで来た道を戻って行った。恐がりながらも自身に感謝を伝えに来た町娘に吃驚しながらも、ええ子も居るんやな…と、彼女が駆けて行った方向を姿が見えなくなるまで見つめていた。
sh「次はどこ旅しようかな。あ、せや。この事もーーーに教えたろ」
変なところで切り替えの早い煙々羅は今までのように自身の身体を気体に変え、風の向くままに彷徨い始めた。
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氷水(プロフ) - コメント失礼します。世界観がとっても好きです！体調に気をつけつつ更新頑張ってください！ (2019年8月17日 1時) (
レス) id: 4858e75997 (このIDを非表示/違反報告)
樂-らく-(プロフ) - 妖怪パロ大好きやから嬉しいです！これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月31日 21時) (レス) id: 1cdd0676ea (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - Kukuroさん» コメントありがとうございます！妖怪パロら前々からやりたくて…お気に入りもありがとうございますぅぅう！（土下座）亀更新ですが、最後までよろしくお願いします。 (2019年7月21日 1時) (レス) id: 4a55d8e40d (このIDを非表示/違反報告)
Kukuro(プロフ) - はじめまして！初コメ書かせていただきます！ 妖怪パロないかなぁ〜と探していましたら飛鳥さんの小説が目に入って見てみたらすっごいよくて即座にお気に入りにさせてもらいました！次の話しが楽しみです！頑張ってください！！ (2019年7月16日 1時) (レス) id: bd15d20424 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 罪ノ姫さん» はじめまして！コメント＆お気に入りありがとうございます。私もこんなの読みたいなァ感覚で作っているので、着地点不確定のままなので完結まで行けるかが心配で…最後までお付き合い頂けると幸いです。 (2019年7月12日 23時) (レス) id: 4a55d8e40d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飛鳥 | 作成日時：2019年7月9日 20時
