【ヒューマンバグ大学】 『美しい華にも毒があるみたいで。』

■"EP.60 ページ14

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さーてと、さっさと帰って寝ようっと






そう思ったが、一つ気がかりな事があった。



なんであの場に幸真がいたのか。という事だ。





元々、この路地裏で出会ったこと自体意味分からなかったが、隣にいた女どうした？









『ねぇ、幸真』



「ん〜？」



『何であそこにいたの？』









私がそう尋ねると、幸真はこちらを向いて口を開いた









「金借りた奴が逃げようとしてたから、捕まえに駆り出されただけだわ」



『は？え？
…じゃあ隣にいた女の人彼女じゃないの？』



「あ？女？あぁ…タイプじゃねぇな」









そう言うと、そっぽを向いてしまう幸真





なんだよ、それ

私の勘違いかよ





恥ずかしいからムカついたって事、秘密にしておこ




そう思ってると、そういえば…と幸真がこっちを向いた









「お前、あの男に何もされてないよな？」



『え？…あぁ…うん、まぁ…』









尻を触られたとかは、まぁ、許容範囲だろう


それ以外が特に何もされてないし、全部未遂だから良しとしよう









「ふーん、ならいいけど
ぁ…」



『ん？なに？』



「…ドレス…似合ってた」



『ぇ…？』








一瞬、思考が停止する






今、なんて言った？


ぇ…？





と、その時、翔太が運転する車が到着した


困惑状態に陥ってる私なんて気にせず、幸真はそのまま車の方へ駆け寄った










「翔太ぁ、おせぇわ」



「あはは、すみませ〜ん」









そんな2人の掛け合いを見ながら、先程の言葉の意味を理解した瞬間、身体が暑くなってきた






え、まじでなんて言った？

私の聞き間違いじゃなかったら、ドレス似合ってたって…








『ぇ…』







幸真があんな事いうなんて…



ふと、本人の方を向くと特に気にしてない素振りをしながらも微かに耳が赤い事に気付いた





それを見て、もっと暑くなったのは恐らく気の所為だろう










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