3話 ページ4
「……」
「どうしたの？早く入りなよ？」
「あ！すみません！」
僕はいつの間にか彼女の顔を
見ていた。
ヤバイ…変な人だと思われた！？
いや…絶対思われた…
どうしよう！！
でも…
僕は彼女の顔を見ていて
何か違和感を感じた。
なんだろう…
どこかで見たこの笑顔…
どこでだ？どこ見たんだ？
＿___________ダメだ…
思い出せない…
いっそ聞いてみるのも…
いや、これで彼女知らなかったら
もっと変な人と思われる！
それだけは嫌だ…！
…考えるしか…ないのか…
「ねえ、ほんとに大丈夫？」
「あ、すみません！」
しまった…また心配かけてしまった…
「もう…またすみませんって…」
「すみません…」
「ほら！また言った！」
「あっ…」
「ふふっ」
！！
________________
『ごめんね。____ちゃん』
『こら！私にはごめんって
言わない約束でしょ！』
『あっ、ごめん』
『ほら！また言った！』
『うっ…じゃあなんて謝れば
良いの？____ちゃん』
『私には謝らなくて良いの！
私、謝られるの苦手って
言ったでしょ！』
『そ、そうだけど…』
『あ、でも、私以外の人には
ちゃんと謝らなきゃダメだよ！』
『わ、わかってるよ！
「結」ちゃんの鬼ぃ！！』
『！！私は鬼じゃなぁい！！』
『あははははっ！！』
『っ！ クスッ、あははは！』
______________________
なんだ？今のは…
僕が小さい頃の…記憶？
今の女の子は…
確か『結』って言ってた…
「………ゅぃ…」
「！！、え？結って、私？」
「あ！え！？、今声に出てた！？」
「う、うん…」
またやっちゃったよぉ！！
もう変な人確定だよ…ハァ…
あれ？というか、さっきの女の子、
彼女に似てる気が…
もう聞いてしまえっ！！
「あ、あの！！
名前！名前…なんていうんですか？」
「え！！？、あ…えーと…
山岸…山岸結」
！結…やっぱり、
あの女の子と同じだ！
「えっと、僕は村中柳」
「うん…知ってる…柳君…」
え？
どこか、懐かしんでるような感じで
彼女は呟くように言った。
「あ、なんでもないの！
気にしないで！」
「ね？」と、彼女が
焦り気味に言ってくる。
「あの…突然なんですけど…
僕達、小さい頃
知り合いでしたか？」
「！！
___________うん。そうだよ」
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作者名：柊 梓 | 作成日時：2016年6月16日 22時
