夜 ページ2
今週最後バイトが終わった。現在の時刻は午後11時。
今週最後とは言うもののまだまだ来週も、再来週もバイト漬け。
友達はみんな彼氏だの、部活だの。
The・青春中みたいな感じ。ああ羨ましいなあ。
私がこんなバイト漬けなのにも理由がある。
それは
___父親が居ないからだ。
母と二人暮しで親子二人で支えあってなんとか生きている。
どうせ今帰っても母親はまだ仕事中なので居ない。
急に大粒の雫が私の鼻に落ちる。
雨かな、傘もってくるの忘れたな、と思いながらボーッと突っ立っていた。
とにかく疲労感に潰されそうだったのでコンビニにでも寄って雨宿りしながら甘いものを買おうかな。
そんなことを考えている時だった。
─────バァンッ!!!!
え?今なんの音?
なんか…銃声みたいな…
思わず鳥肌が広がる。
絶対に確認してはいけない。そんな感覚を身体が覚えた。
でもやはり人間という生き物は好奇心というものには逆らえない。
息を殺して音の鳴った方にそろりそろりと歩いていく。
水溜まりを歩くので、ピチャ、ピチャ、と嫌な雰囲気が漂う道を歩く。
少し歩いただろうか。
帰る時に道に迷わないように、と建物などを確認しながら音の正体を探る。
そんな時だった。
___バァンッ!!バンッ!!
とてつもなく近くで例の音が鳴る。
私はその時もう泣き崩れそうだった。とにかく後悔した。
過去の自分を殴りたい気分にも陥った。
そんな時、ある思考が脳内に過ぎる。
─────いや、まだ巻き返せる。
こういう時のために私は帰り道を覚えてきた。
帰れる!帰ろう!そう思った時だった。
自分の視界がグラッと下へ落下していく。
ガシャンッ!!__
私は絶体絶命な場面で転んでしまった。
あ、終わった、絶対終わった。
そんな時、私の転んだ音に反応したと思われる身長の高い一人の男の影が見えた。
足音がどんどんとこちらに近づき、遂に私の目の前にまできた。
死を悟った。
もう、終わるんだ。
あーでもここで死んだら来週バイト行かなくて済むな。
でもひとつ心残りなら、お母さんかな。ごめんね、私居なくても強く生きてね。
そんなことを考えていた時だった。その男の口が開く。
「…君、運悪いねー!!☆☆」
私は状況が掴めなかった。
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琥珀糖(プロフ) - A . # 低 浮さん» コメントありがとうございます🎶盛大に誤字っていました…。教えてくださりありがとうございます🙇♀️ゴゴリの嫉妬ぶりをお楽しみに…👍🏻 (1月18日 20時) (レス) id: 68f7d28e07 (このIDを非表示/違反報告)
A . # 低 浮 - 初コメ失礼します‼️ゴゴリの嫉妬尊いです😇僕の勘違いでなければ『拒否権』が『距離権』になってます🥲 これからも応援してます🎌 (1月18日 14時) (レス) @page11 id: cb70355ce3 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖(プロフ) - 朝比奈さん» わー😭そう言っていただけて光栄です😿🎶これからも更新頑張りますのでぜひ応援よろしくお願いします...♪*゚ (1月18日 6時) (レス) @page11 id: 68f7d28e07 (このIDを非表示/違反報告)
朝比奈 - 琥珀糖さんの作品は全部神作品なので大好きです💓いつも更新楽しみにしています!ニコライの嫉妬ぶりが最高すぎます!これからも応援しています✨ (1月17日 21時) (レス) @page11 id: d5b5dedfcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀糖 | 作成日時:2024年1月14日 20時