[A３]碓氷真澄 真「監督が結婚した…死にたい…。」

第２話　「説得」 ページ3

貴「東さん、昨日はありがとうございました。」

東「いえいえ。だいぶ落ち着かせたから、ちゃんと話せると思う。」

貴「ありがとうございます。」

東「頑張ってね。」









貴「真澄君、入るよ。」

真「…ん。」






ガチャ









貴「昨日はよく眠れた？」

真「割と。」

貴「そっか。よかった。」









貴「昨日私監督の好きと真澄君の好きは違うって言ったよね。」

真「うん。」

貴「それはね、別に監督の真澄君への好きが弱かったとかじゃないんだ。」

真「…？」

貴「むしろ逆だと思うよ。監督は真澄君が大好きだった。好きというか、愛していたの方が
　 いいかな。大事に思ってたんだ。」

真「じゃあなんで、、、」

貴「真澄君の芝居が好きだからだよ。もっともっと上達して、咲き誇っている真澄君を
　 見たかったんじゃないかな。」

真「、、、、、、、俺は、、、、監督の芝居が好きで、、、、」


貴「監督もそうだよ。真澄君の芝居が好きだから、真澄君の成長を邪魔しないように。」









真「でも、だからって結婚なんて、、、！」

貴「そりゃあ監督だって女の子だもん。恋愛もするでしょ。」

真「でも、、、、、」

貴「真澄君は監督の恋人でもないのに愛されていた。すごく素敵な事じゃない？」

真「、、、、、考える。」

貴「うん。」









綴「あの、真澄大丈夫なんスか？」

貴「大丈夫だよ。きっと今日は部屋に戻れる。」

綴「ならいいんスけど、、、」

貴「どうかしたの？」

綴「実は、次の春組公演の脚本できたんスけど、、、、」

貴「？」

綴「主役が真澄で恋愛ものなんスよね。」









貴「変更は？」

綴「無理っス」

貴「うーん。今真澄君に恋愛ものはきついな。」

綴「当て役なんであんまり変更してほしくないっス。」

貴「真澄君に恋心を理解させるしかないよね、、、」

綴「失恋した直後に？」

貴「きっついよなぁ、、、」

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