[A3]茅ヶ崎至至「俺が攻略される側！？」 (ページ10)

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第９話　「千秋楽・前半」ページ10

咲「毎日勉強勉強って、私は年頃の少女よ！金持ちに生まれたからなんですか！こんな家、
　出てってやる！」

貴「(咲也の白雪役、初めての女役ってこともあってかちょっとぎこちない感じ出てる。
　たるちがいかにフォローするかにかかってくるな。)」

至「急に家に押しかけてきたかと思ったら匿ってくれ？そんな無茶な。いくら幼馴染だからって
　なぁ。しかもお前は大富豪の令嬢だぜ？」

咲「そこをなんとか！料理も家事もするから！」

至「はぁ、、、、仕方ねぇなぁ。」

貴「(咲也の女役のおしとやかさが損なわれている分、たるちが落ち着いた演技をする。
　だいぶバランスが取れてる。第１幕はなんとかなったか。)」

貴「咲也とたるちお疲れ。出鼻は割とよかった。次、シトロンと真澄ステンバーイおｋ？」

シ「だいじょぶだヨ(小声」

真「こっちも(小声」

咲「、、、、、、、。」

貴「幕上げて。」

シ「白雪が逃げ出しただと！？探せ、探すんだ！所詮小娘だ。遠くへはいけない！！」

真「承知しました。」

貴「(父親役のシトロンは気迫でてる。
　真澄は安定してる。けど、なんとなく
　本調子ではなさそう、、、、？)」

真「旦那様からの命令だ。今すぐお嬢様を探せ。この街にいるはずだ。お嬢様のお知り合い
　の家もしらみつぶしに周れ。」

モブ「はっ。」

貴「(真澄は問題ないだろう。たぶん監督がいないせいだ。うん。)」

至「あれは、、、、白雪の家の家来？ハッ！今すぐ知らせないと！！」

至「白雪！！お前のお父さんがお前を探してる！ここにいちゃいけない。逃げるんだ！」

咲「父さんが！？早く逃げよう！」

貴「(ここからは至が咲也の手を引いて走る所。途中で分岐して別々に逃げる。)」

咲「、、、、、(フラッ」

至「おい！大丈夫か？」

咲「大丈夫、足を挫いただけ。」

至「、、、、クソッ！どこまでも世話のかかる奴だな！(お姫様抱っこ」

咲「うわぁ！ごめん。」

至「気にすんな。走るぞ、捕まっとけ！」

貴「(こんなセリフあったっけ？というか一瞬咲也がふらついたような、、、、。
　無事に終わったからいいけど。)」

幕を閉じた瞬間、舞台裏で響いた不穏な音が私の耳に妙にはっきりと聞こえた。