寒さと熱さ[S*M] (ページ24)

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「どう?食べれそう?」

きれいに整頓されたリビング。

ここは、松潤の家。

「…ん、すこし、なら…。」

ソファから体を起こすのも怠くて、
顔を松潤の方に向ける。

「大丈夫か、顔真っ赤だけど。」

「…だるい。」

「熱高いもんな。ちょっとごめんな。」

松潤が、俺の肩をつかんで、
ぐいっと支えてくれる。

「よし、これで…食べれるかな。」

はい、と渡されたお椀からスプーンでおかゆをすくう。

「どう?」

「んまい……よ。」

「嘘付け。鼻つまってるだろ?」

「はは、…けほ、ばれた。」

もしかして、と思い出したように松潤がつぶやいた。

「朝、もさ。なんかオムレツどう?って聞いたとき、翔くん反応曖昧だったけど。すでに体調悪かった?」

「いや、体は重いなぁって思ってたけど…。まさか、風邪引いてるとは。」

「ま、早く治さないとね。もうすぐコンサートだし。」

「ん…けほ、げほっ!おれ、もうお腹いっぱい。」

「あんま食べてないけど…薬は飲めるね。」

松潤は鞄をあさって、

「はい。」

「え…。」

いかにも苦そうな薬を渡された。

「これ、漢方。胃に優しいやつだから。ちょっと苦いけどな。」

…う、マジで、苦そう………。