寒さと熱さ[S*M] (ページ3)

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「ずっ…。ずび…っ。」

「…なあ、風邪でも引いてる?」

「ちょっと…鼻がね。…えっくし!」

苦笑しながら、俺は箱ティッシュを手渡した。

鼻の上が、真っ赤になってんじゃんかよ。

「熱はないの?」

「ん、そこは大丈夫だと思う。」

「そっか。」

でも、やっぱりいつもより覇気のない声。

少しだけ心配になる。

気をつけろよ、という言葉を込めて、肩に手を置くと、
松潤は小さく頷いた。

・

「次打ち合わせだってー。あれ、潤くん寝てるの?」

ダンスのレッスンが終わって、楽屋に戻ってきたニノ。

視線が松潤の方を向いて、止まる。

「あー、うん。なんか疲れてるみたい。」

「忙しいもんねー、コンサートの準備で。」

相変わらず鼻の通りは悪いようで、
さっきから何度も鼻をすすってる。

「でも、翔くんもお疲れでしょ。」

不意に智くんに言われて、俺は首をかしげる。

「そう?」

「ん。クマできてるけど。」

あー、確かにすぐ眠くなるもんな。

でもそれはみんな同じ条件なわけで。

「ま、今日は早く家帰ってねなよ。終わり時間早いみたいだから。」

「そーするわ。」