異世界黄昏半妖物語【d!】 (ページ5)

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｢…なぁ、【名前】教えてくださいよ。それか、さっきみたいに【また】頭撫でてください。強制ですよ、じゃないとゾムさん呼んで【餌】になってもらいますから｣

前言撤回、図々しくもこういうタイプは【自分の顔やスタイルに自信がある】事を分かっている者が使う言葉だ。しかも断れないように保険で先程噛み付いてきたであろうもう１人を呼ぶと言い出す。

何とも言えない心情がぐちゃぐちゃになるが、取り敢えず死にたくない私はそれに従うことにした

が、何分名前を教えるか頭を撫でてほしいの２択で吃驚したのである。何とも憎めない…そりゃあ勿論名前を教えるよりは頭を撫でるだけで許される、まあ死なないですむなら幾らでも自分の手ぐらい貸してあげられるものである

この既視感は恐らく、構ってほしい時にやる【猫】のような愛嬌のある行動にしか見えない。
半ば無理矢理強制だが頭を撫でる選択をした私は先程起きてしまった反動でやめてしまった行為を再開しようとすれば、｢調子乗んなよ【ショッピ】くん｣と彼の頭を【片手】で掴んでは握り潰さんと力む手が見える

当然掴まれている本人は、｢いててて、ちょ、冗談じゃないっすか…！｣とたじろぐ
片手で掴まれているにも関わらずその手を振りほどこうともがいているが、簡単には振りほどけないのであろう

漸く解放してもらった彼は、はぁとため息をついていた