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遠くなる4人の後ろ姿・・・。角を曲がる時、必ず、4人同時に振り返って・・・
大きく手を振るユニョンと、それに合わせるように大きく手を振るホソク。
顔の横でヒラヒラっと手を振るジナン。
なぜか深々とお辞儀をして恥ずかしそうに微笑むナムジュン。
・・・もう見慣れた光景だけど・・・これを見るまでは、あたしもタプオッパも、その場から離れられない・・・。
曲がり角を曲がって・・・4人の姿が見えなくなった・・・。
「ユニョンにハンカチ、ぐちゃぐちゃにしていいとか言うな。」(TOP)
「はい・・・。」(マサミ)
ユニョンにとってあのハンカチがどんだけ大切なものなのかは、タプオッパが教えてくれた・・・。
「ユニョンが、今日テストだって知らなかったのか?
ホワイトボードにユニョンが書いてただろ。」(TOP)
「・・・ごめんなさい・・・。」(マサミ)
従業員用の掲示板には学校や保育園から渡された行事予定表が・・・、
共有スペースにあるホワイトボードには、全員分の一か月分の予定が、
学校や保育園から配布された予定表を基に書き込まれてるし、
個人的な予定も好き勝手に書いていいよ、とホワイトボード用の色ペンが置かれている。
学校行事とは別で書き込まれてるのは、駅ビル内にあるレコーディングスタジオのバイトをしてるユンギのシフトと、
なんの予定もないのに悪戯するジウォン&テテの落書きと、それを真似するジョングクの○とか△とか、
のたうちまわる蛇みたいな暗号と・・・
小学1年生のユニョンが書く「テスト」の日程・・・。
入学当初は『おにーちゃんになった!』って喜んで、行事以外の学校の時間割まで毎日、事細かく書いてたユニョン。
『時間割は書かなくてもいいよ?』てあたしは言ったけど、タプオッパは『ユニョンは、どれが好きなの?音楽?体育?』なんて、
一生懸命背伸びして時間割を書いてるユニョンに声をかけていた。
入学して1か月もすると、さすがに面倒くさくなったのか、時間割は書かなくなったユニョンだけど(そもそも、時間割は1年間変わらない(笑))
なぜか、テストって響きに、ときめいたユニョンが『明日テストです』と担任の先生が言うと、
嬉しそうにホワイトボードに「てすと」と、書くようになった。
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作者名:正美 | 作成日時:2019年8月29日 21時