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このハンカチは、今から2年前ユニョンが5歳でこの施設に来た時に頑なに握りしめていたもので・・・
どうやら、唯一の家族との絆を示す大切な何かであることは明らかだった・・・。
他のハンカチじゃダメで・・・
これじゃなきゃダメで、これがなくちゃダメ・・・。
そんなのわかりきってたことなのに・・・『ぐちゃぐちゃにしてもいいよ』なんて・・・
あたしの言葉が間違っていたことを、その場でタプオッパに指摘されて、情けなくて泣きそうになる。
「どこに入れようかなー♪」(TOP)
ユニョンが背負ってるランドセルの中を覗きこむタプオッパ。
「いちばん上に入れて!」(ユニョン)
「一番上だと、飛んでっちゃうかもよ?」(TOP)
「えっ・・・じゃー、いちばん下に入れて!」(ユニョン)
「一番下っ(笑)?
難しいこと言うなよ、教科書いっぱい入ってるのに、つぶれちゃうよ(笑)?」(TOP)
「じゃ、じゃあ・・・っえっと・・・えっと・・・っ」(ユニョン)
「手に持っていきな?」(ジナン)
「あ・・・うん(*´∀`*)」(ユニョン)
「おー、そうしな(笑)」(TOP)
ジナンに向かって、グッジョブって親指立てるタプオッパ。
そして・・・
「ほら、もう行くよ(笑)?」(ホソク)
先に玄関の外に出て待ってたのになかなか出てこないジナンとユニョンに痺れを切らして、
戻ってきたのはチョンホソク14歳、ジナンと同い年の中学2年生。
「ヌナ、たっぴょん、行ってきます(*´∀`*)」(ユニョン)
「「いってらっしゃい」」(TOP・マサミ)
玄関先で見送るあたしとタプオッパに深々と頭を下げるユニョン。
その時
「待って待ってっ」(ナムジュン)
慌てて靴を履いて出て行こうとするのは、キムナムジュン14歳。ジナン・ホソクと同い年の中学2年生。
「待って、ナムジュン!」(マサミ)
「え?」(ナムジュン)
「靴ひも、ほどけそう。」(マサミ)
ほどけそうな靴ひもを直してあげようと、ナムジュンの足元に跪(ひざまず)いたあたしの頭上から・・・
『あ!』と、しゃがみこもうとしたナムジュンの頭突き。
「「痛っっっ」」(マサミ・ナムジュン)
脳天を両手で押さえるあたしと、おでこを両手で抱えてしゃがんだナムジュン・・・
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作者名:正美 | 作成日時:2019年8月29日 21時