1話/プロローグ『主人公のカサブタ』。 ページ1
傷は結局、カサブタになる・・・。
ここにいるのは、多くの傷を負った天使たち。
あたしたちはその天使たちから、絶望を取り除き
傷を癒すためにカサブタを作って
そこに愛を塗り込んで
絶望を希望に変えて新たな未来へ繋げていく。
かつての、あたしたちが、この場所でそうしてもらってきたように・・・。
ここは、賑やかながらも、
オアシスのような穏やかな場所・・・。
「いただきます(-人-)」(マサミ)
あたしの合掌に続き手を合わせる天使たち。
「いたぁらきましゅっ(*´∀`*)」(ジョングク)
あたしのマネをして手を合わせるのは、覚えたての単語で必死に意思表示をするチョンジョングク2歳。
「グク、いただきます上手だねぇ(⌒∇⌒)」(マサミ)
そう言うと嬉しそうにニコニコ。
その一方・・・
「テヒョナが牛乳こぼした!」(ソクジン)
口の中に突め込んだご飯を、もぐもぐさせながら慌ててるのはキムソクジン、高校2年生。
「あー、テテ、食べるの下手くそー(笑)」(ジウォン)
牛乳をこぼしたテヒョン(通称テテ)の隣にいて、からかってるのは、キムジウォン6歳。
「へたくそじゃないもんっっっ」(テヒョン)
全員の視線を一挙に浴びて、さすがに気まずかったのか、
ぷぅーっとほっぺたを膨らませるのは、キムテヒョン6歳。
「大丈夫だよ、すぐ新しいの持ってくるからね(o^―^o)」(マサミ)
ひっくり返って空っぽになったテテのコップを手に、空いてる手でテテの頭を撫でてあげると、
「マサミ、お砂糖入れてね」(テヒョン)
なんて、上目づかいで見つめてくる。
「はいはい(o^―^o)」(マサミ)
テテの牛乳には、お砂糖1杯。
キッチンでテテ用の牛乳を新たに入れてると・・・
「マサミ薬入れた?」(ジヨン)
様子を見に来たのはクォンジヨン31歳。
「うん。」(マサミ)
テテには、生まれつきの疾患があって、薬って言うと嫌がって飲まないから、
お砂糖って言いながら、朝晩の食事の時に薬を投与している。
他の子たちは、それをえらく羨ましがるけど・・・。
「テテ、今度は、こぼしちゃダメだよー?」(マサミ)
て言うと、
「うん!!ごめんね、マサミっ」(テヒョン)
イヒヒって可愛い笑顔を向けてくれる。
「マサミじゃなくて、マサミヌナだろ?」(ジヨン)
ジヨンがそう言ってテテの頭を撫でる。
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作者名:正美 | 作成日時:2019年8月29日 21時