病院にて ページ46
in病院
「ｯ暁？！！！」
暁の病室に入ると、今まで寝ていた少年がこちらを向いた。
お父さんに似ていて…。だけど、お母さんの雰囲気を醸し出している…。
懐かしいという気持ちがこみ上げてきた。
「…A？」
暁に思いっきり抱きつく。すると暁も返してくれた。
「久しぶり…！大きくなったね。」
「あはは…そうだね。何年ぶりだろう。懐かしいや。」
暁は優しく笑ってくれた。
そして、こういった
「…そういえば…今さっきまで夘和(しげお)さんと葉佳(ようか)さんのが来てたよ。」
…え？葉佳さんたちが…？
「看護師さんが二人にも一応連絡してくれたみたいだね。」
「…そうなんだ。」
「それでね。二人にしては嬉しいことなんだろうけど…Aには少し悲しいお知らせ。」
「うん。どうしたの？」
「二人の…葉佳さんのお腹に。赤ちゃんができたんだって…」
「赤ちゃん…？それってとっても嬉しいことだよね。」
暁は首を横に振ってこういった
「…でも、それってA…いらなくなっちゃうんじゃない？」
えっ…？と一瞬考えた。でも確かにそうだった。
―実の子が出来た以上、仮の子供は別にいらなくなる。
しかも、最近あってもいない。もしかしたら忘れられているかもしれないのだ。
「…確かに…ね」
「とりあえず、帰りにでもよってみたら？」
「うん。そうするね。」
私はそう言うと、またにっこり笑ってラク姉があーしたとか辻がどうこうとかの話を必死にした。
そして、帰るときにこう言われた。
「…A。無理して笑わなくていいよ。いや。笑わないでよ。僕たち本当の家族だよね。それじゃあ家族じゃないみたいだよ…。たった二人の姉弟でしょ？もっとAは甘えても僕はいいと思うよ。Aは無理しすぎだよ。」
「…や…やだなぁ！無理なんかしてないよ！」
「それじゃあさ…A。なんでいつも自分優先じゃないのかな。」
「…え？」
「だって、そうじゃないか。いじめられた時だって心配されたくないっていつでも作り話して笑顔で、学校に行っていたよね…？少しは自分の心配をしなよ。もっと自分を大切にしなよ。」
「…だから…！私は無理もしてないし、自分を大切にしてないわけではないよ！」
「…自己犠牲女…」
暁から出てきた言葉にびっくりした。そして何より
―最初の温暖な優しい顔じゃなく…キッと睨むようにしていたことにおどろいた。
「…自己犠牲女だよ…！A。もう少し…人を大切にしなよ！」
●○
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辻くんらぶ - 電車の中でこれ読んでたら涙出てきちゃいました…めっちゃ良い話でした… (2015年12月22日 13時) (
レス) id: 8f447f876b (このIDを非表示/違反報告)
なつほ(プロフ) - なんかかなり今更ですが…やっぱりうごの神作者さんのべにおさんでしたか！えっとなつほって名前になってますが、うごのちしゃねこdzです;;今はサブ垢うさるで((作品ほぼ全部読ませてもらってます！これからも応援してますー！ (2014年10月26日 10時) (レス) id: 6168c7e970 (このIDを非表示/違反報告)
太宰紅峰 - あっ…確かに変でしたね…教えてくださり有難うございます。 (2014年8月23日 19時) (レス) id: cfeaba872a (このIDを非表示/違反報告)
キョノハ - マ●ーニーって丸つけるとこへんですよ (2014年8月23日 15時) (レス) id: 7230f18340 (このIDを非表示/違反報告)
クラフト レイン(プロフ) - こんにちは、兄のクラフトレインです、紅峰のお願いにあって、続編の連動の為に、私のアカウントで連動させました、妹の作品ではないものもありますが、ご了承いただくとともに、これからも妹の作品をよろしくお願いします (2014年8月1日 18時) (レス) id: f6fa9cbdd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太宰紅峰 | 作成日時：2014年1月26日 14時
