苦労人? ページ5
「俺ら帰りますね。」
「えーぇ。もう少しここに居なよ〜」
「俺の大事な大事な妹をロリコンに近ずけるのはちょっと…」
「秋声君、私に対しての当たりが強くなっていかい?!」
「…気の所為っすね多分。」
「森さんざんねんながら彼は元々こうだよ。」
そう言いながら太宰さんは薬品を机に置き中のものを混ぜだした。
わぁー。ミタコトアルナーコノシーン
「まぁ、森さんの言うとうりもう少し居てもいいんじゃないかい?森さんの悩みでも聞いてあげなよ〜。」
「は。」
太宰さんの言葉にお兄さんが拒否する間もなく森さんが話始める。
「密輸銃の納入期限が二週間も過ぎてる。これじゃあもうじき、部下は全員キッチンナイフで敵と戦う羽目になるよ。
それだけじゃない。市警が出動した暴力事件が今月だけでもう三件起きている。
末端構成員が制御しきれなくなっているのだね」
…全員がキッチンナイフで敵と戦う現場見てみたい。
すごい面白そう!
「保護ビジネスの契約解除。 他組織との抗争激化。 縄張りの縮小。
困ったねえ……首領になってから 一年、問題が山盛りだ。
組織の頂点に立つのがこれほど大変とは…ひょっとして向いてないのかなあ?
どう思う、太宰君、秋声君。私の話、聞いてる?」
「聞いてますん」
「どっち?」
「俺に言わんでください。
第一、俺も末端構成員なんだよ一応。」
あ、末端構成員なんだ。
道理で黒服が似合いそうな訳だよ。
そんなことを考えてると太宰さんが言った。
「だって森さんの話、いつも退屈なんだもの!このところお経みたいに唱えてる。」
「お金がない、情報がない、部下からの信用がない。そんなの最初から判ってたでしょうに」
太宰さんに続いてそう答えたのはお兄さんだ
え、??続いて答えたのはお兄さん??
え?秋声サン??え?
「そりゃそうなんだけどねえ…ところで太宰君。何故君は薬品庫にある筈の高血圧の薬と低血圧の薬を混ぜているのかね?」
「え? まとめて飲んだら何か凄いことが起こって楽に死ねるかと思って」
なんかすごいことって何だろ
……化学反応的なのかな?
「死ねません!」
そう言いながら森さんは薬品をふんだくった。
…案外、森さんって苦労人なんだな…←
45人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鳩麦高菜(プロフ) - わたあめさん» コメントありがとうございます!!見ていただいて嬉しいです! (2023年2月4日 18時) (レス) id: 7d33c49bcb (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 面白いですっ!頑張ってください! (2023年2月4日 9時) (レス) @page4 id: e7e522b22e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鳩麦高菜 | 作成日時:2023年1月24日 20時