手作りのごはんだってさ。 ページ23
しばらく、携帯の電話帳に表示された"相葉"という名前を見つめていた。
そういえば、なんであいつは俺に構ってくるんだろう…。
普通、隣人が風邪をひいていたら「おだいじに〜」とでも言えばいいはずだ。
なんで俺みたいなやつを構うんだろう…。
心配、してくれたのかなぁ…。
寝返りを打って、サイドテーブルにスマホを置き、俺は目をそっと閉じた。
「んっ…」
意識がゆっくり戻ってくる。俺はそっと目をあけると、目の前には相葉がいて。
「あっ、起きた。おはようございます。」
相葉はあひゃひゃ、とおかしそうに笑ってそう挨拶した。
「あ、はい…。」
「おかゆ。作ってきましたよー。ほら、一口でもいいからたべて！昨日から何にも食べてないでしょう？」
あぁ。そうだ。俺は昨日からなにも食べてない。
相葉は、スプーンに一口分お粥をすくって、ふーふーと冷ました。
「ほら、あーん」
「えっ」
そう来るとは思わなかった。
あーんなんて、もう確実に20年はされていない。
「別に、自分で食べられます…！」
強引に彼の手からスプーンを奪おうとしたが、彼の手から奪うことはできなかった。
「風邪ひいてるときくらい、人に甘えていいんですよ。」
こんどこそ、俺は大人しくたべさせて貰った。
なんでか分からないけど、ほんとに分からないけど鼻の奥がつん、とした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 223人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雅(プロフ) - ガンバq(^-^q）もうガンバってほぼ死語じゃない？ww (2017年11月19日 0時) (
レス) id: 40edc2cacc (このIDを非表示/違反報告)
あずきいろ - 雅さん» ありがとう（>_<）頑張る！ (2017年11月18日 12時) (レス) id: 10578b514a (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - マジで大ファンだよ!!更新頑張ってね(*´◇`) (2017年11月18日 11時) (レス) id: 40edc2cacc (このIDを非表示/違反報告)
あずきいろ - 雅さん» まじで！？ありがとう〜！！超嬉しい（>_<） (2017年11月18日 8時) (レス) id: 10578b514a (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - あず更新ありがとう!!待ってたよ(*^^)私はあずの小説のファンだからねww (2017年11月18日 0時) (レス) id: 40edc2cacc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あずきいろ | 作成日時：2017年9月10日 17時
