155．もう一度。輝いていたあの頃に。 ページ22
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どうして……。どうして先生がここに………。
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A「………先生、なんで…っ」
先生は、何も言わずにこっちに向かってきて。私の腕を引いて、私を抱き寄せた。
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和也「……遅くなってごめん。」
A「………っ」
和也「……ずっと、こうしたかった。」
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少しだけ匂う先生の汗の匂い。
そして、先生の甘い匂い。
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そうだ、先生はいつもそうだった。私のいる場所にすぐやってきて。先生に対する私の好きを増やしていくんだった。
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A「……どうしてここに、」
和也「………お前の幼馴染み。家に来た。」
A「………え、」
和也「……あいつに、目さましてもらった。」
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…………もう分かんない。
雅紀との約束は、私一人で守らなきゃ意味無いのに。また雅紀は、私の背中を押してくれたの─･･･？
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A「………好き」
和也「………っ」
A「………私、先生のことがっ、」
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もう二度と触れることは無いだろうと思っていたその唇に
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和也「…………っ」
A「…………っ」
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私の唇が触れた。
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和也「俺、逃げてた。自分に嘘ついて、お前への気持ちも消そうとしてた。…でも、もう逃げない。……お前のこと。もう、絶対離さないから。」
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和也「………好きだよ。A。」
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──･･･七年の月日を経て。また、二人の想いが重なった。
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作者名：向日葵
| 作成日時：2016年4月17日 13時
