《7/4お知らせUP》カプチーノ ･ ミルク７【K.N】

167.恋い焦がれた相手…智side ページ14

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彼女のことが、好きだった。




彼女がずっと笑っていれたらいいな、幸せだったらいいなって




本気で、そう思ってた。





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智「泣かないで…」



「…ごめん、…っ、なさい」






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彼女の涙が、次々と零れる。




ごめんなさい、そう言って彼女は申し訳なさそうに、苦しそうに、その白くて美しい頰に涙を流した。




そして、その涙をそっと拭う。





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違う、泣かせたかったわけじゃない。





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俺は、ただ彼女に幸せになってほしくて、笑っててほしくて、ただそれだけでいいって、やっと思えたから。




やっと、彼女の本当の気持ちに目を向ける勇気が持てたから。




だから、もういいよって、そう言いたかっただけなんだ。





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智「…本当はね、ずっと俺といればいいじゃんって思うよ」



「…」



智「元カノとの子供がいる男なんてさ、好きになっても仕方ないじゃんって。だからAがそれを知った時、傷付いたとしても、ボロボロになっても、俺がそんな傷癒してやればいいくらいの気持ちだったんだよ」



「…っ、」



智「でもさ…」






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智『…え？』



翔『葵の子供はね、俺との子供なの』



智『…待って、それどういうこと？』



翔『葵がずっと二宮くんのこと忘れられなかったのも知ってる。だから俺は離婚した。』



智『じゃあ、二宮は騙されて…』



翔『親権は向こうにあるし、離婚してから娘にも会ってないから、なんでそんなことになってるかは俺も分かんないけど、ただ…』





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翔『それをもう、Aちゃんは知ってるよ』






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あんな話を聞いてしまったら。




彼女が本当に好きな男の、真実を知ってしまったら。






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智「…背中、押してやるしかないじゃん」



「…」





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君に出来ることなんて





俺にはこれしか見つからなかったよ。






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