秒針：轟焦凍 ページ8
私だけが貴方を想っていると思った。
貴方の瞳にこれっぽっちも映っていない自分が惨めで、恥ずかしくて、嫌になってしまった。
ただ弱くて怖くて逃げたかっただけだった。
そんなどうしようもない私はあの日
貴「…別れよう」
大好きな貴方に別れを告げたんだ。
.
麗「Aちゃん何飲む？」
貴「うーん、じゃあビールにしようかな」
麗「了解！」
今日はA組での同窓会。といってもヒーロー活動でちょくちょく皆と会っていたから久しぶりという感覚はあまりない。
乾杯の音頭を取るともうどんちゃん騒ぎ。これがA組らしくてなんだか落ち着くのだ。
瀬「あ、そういや轟は？」
緑「轟くんなら仕事でちょっと遅れるらしいよ！」
5年経った今でもその名前に反応してしまう。
あの日から1度も忘れることができなかった。
『いつか貴方の瞳に映ることができたなら』
淡い期待ばかりが膨れ上がって、手に負えなくなっていた。
蛙「＿_Aちゃん」
貴「！
ん？なに？梅雨ちゃん」
蛙「さっきからずっと一点を見つめていたわ。どうかしたの？」
貴「あ、ううん平気なんともないよ！ごめんね！
よし、今日は沢山呑もう！」
悟られないように、ビールを飲み干した。
.
あれから1時間が過ぎた頃。
貴方は現れた。
ガラガラガラ
轟「悪ィ、遅れた」
上「遅せぇぞ轟ぃ！」
瀬「やっと来たか！ほらこっち座れよ」
切「何にする？ビール？」
轟「いや、車で来たから烏龍茶にする」
瀬呂くんが案内した席は私の斜め前の席。
テレビでもよく見かける彼は昔よりも少し背が伸びていた。だけど相変わらずな感じで。
好きだなぁ
気を抜くとすぐにそう思ってしまう。
あまりお酒が強くない私は梅酒やコークハイをドンドン身体に流し込んだ。
このまま隠した想いも一緒だ流れてはくれないだろうか。
.
次に私が意識を取り戻した時
轟「お、起きたか」
傍には貴方がいた。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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小豆(プロフ) - 初めまして！閲覧ありがとうございます！ペースはだいぶと遅いかもしれませんが頑張らせていただきます！コメントありがとうございました！！ (2020年4月22日 17時) (
レス) id: 8c005d6856 (このIDを非表示/違反報告)
さかな - 初めまして！作品とても面白かったですー！特にかっちゃんのお話が好きでした(^^)これからも頑張ってください！！ (2020年4月22日 13時) (レス) id: 25f79f4620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春 | 作成日時：2020年4月21日 21時
